ご依頼経緯
「投資用マンションの一室で入居者の男性が孤独死してしまったと連絡を受けまして・・」そんな電話からはじまった今回の作業。大家さんは物件のある茨城からは遠く現地を確認することは仕事の都合上難しいとのこと。家主保険(孤独死や遺品整理に使用できる保険)にご加入されており、現場の状況や必要な特殊清掃、内装工事を全てお任せしたいとのご相談を受けました。物件のスペアキーを郵送でお預かりし、気札の入室許可が下りた段階で室内の状況確認、保険に使用する写真撮影、再度賃貸に出せるよう内装工事の範囲について確認に向かいました。
意外と思われることが多いのですが、これまでご依頼者様に一度もお会いせずお引渡しをしたことが数多くあります。ただし、電話やメール、LINEなどのツールを使用し対面の場合よりも念入りにお打ち合わせをさせていただきます。お互いに顔の見えないお取引ですから信頼関係は大切ですね。
現場状況
茨城の中心部、人口の多い立地に建つマンション。そこまで新しくはないもののきれいな外観で、すれ違う住民も「こんににちは」と挨拶を返してくれる住みやすい環境の良いところ。エレベーターで6階の指定されたフロアに降りるといつもの臭いが共用部に漂っていました。部屋番号を確認するまでもなく、共用廊下に面した浴槽の窓にうごめく黒い無数のハエの存在で分かる“此処ですよ”という故人からのサイン。
孤独死現場の多くが異臭、ハエによって気づかれます。今回もまさにその状況だったようです。
夏場の暑い時期ご遺体の発見まで時間がかかったという情報だけでしたので室内の状況はどうなっているのかと預かった鍵を開け入室。いくらこの仕事を専門とし見慣れているとはいえ、入室する瞬間は心拍数が上がるものです。

物が少ない室内に故人の亡き跡がくっきりと残っていました。ツンと鼻を衝くアンモニア臭と孤独死現場特有の独特な臭い。ベランダ側の掃き出し窓にけたたましい羽根音をたてるハエ。この日の外気温は37℃。室内はもっと暑く間違いなく40℃は超えていたでしょう。ご遺体からの体液で湿度が高い室内は何もしていなくても汗が流れてきます。そんな状況でもこれから行う特殊清掃に必要な処置のため、搬出するご遺品の物量や消臭のための必要な作業内容をチェックする必要があるのです。
故人は40代男性。若い。あちこち飛び回る仕事をしていたのか仕事道具はスーツケースの中に一式入ったまま。現在は就活中だったようで記入された履歴書や求人票も残っていました。仕事をしていたら会社の人が気づきもっと発見が早かったろうに・・。そんなことを考えながらまだ若い故人へ手を合わせ退出。つけっぱなしになっていた換気扇をオフにし、玄関扉に目張りをしお見積りは終了。
作業内容
大家さんから作業許可をいただき共用部の養生から作業スタート。マンションのエレベーターが2基あったので一つを作業に使用させていただけることに。夏場の階段は体力的にきついので大変助かるお気遣い。
今回の故人の跡は体液量が多く、床下地へも体液浸透があるだろうという事で作業を開始。

クッションフロアは2枚重ね張りされていましたが、脂が2枚目さらにはその下にまで広がっており、予想通り床の下地も解体が必要でした。

故人はこの部屋に越してきてまだ数カ月。荷物も必要最低限でした。ご親族は遺品の引き取りを拒否。
故人に何が起きたのか私たちにはわかりません。見知らぬ土地で就職活動をしながらここで過ごした期間は何を思っていたのでしょうか。
そんなことを思いながら特殊清掃、遺品整理、消臭作業を行いました。
今回は床、壁の石膏ボードにも体液が浸透していたため解体、オーナー様ご希望でクロスの貼替も行いました。人気のエリアで単身の人が多いため次の人が気持ちよく使ってほしいとのご希望です。
作業後の室内

もともと日当たりのよい部屋でしたが清掃消臭後はより一層明るく感じます。
オーナー様とは一度もお会いせず、お引き渡しとなりましたがうれしい弊社へのお客様の声お言葉を頂戴しました。
オーナー様の声
「入居者様が亡くなられた」 その一報を聞いた時、申し訳ないことに、悲しみよりも先に「どうしよう」という不安が襲ってきました。
私は所有しているマンションとは遠方に住んでいるため、すぐに駆けつけることもできません。Sweepersさんをインターネットで調べ相談し鍵を警察に引き取りに行ってもらい、私の代わりに現場の様子を見てもらいました。
送られてきた現場の写真は、あまりに凄惨で……。正直、画面を直視することすら辛く、「もう二度と、人が住めるような状態には戻らないんじゃないか」「このまま事故物件として、ずっと重荷を背負っていくことになるのか」「オーナーになるんじゃなかった」と、絶望に近い気持ちでした。
実際に現場を見られないからこそ、想像だけが膨らんで、夜もなかなか眠れませんでした。
そんな私のもやもやを代表の小山さんは「大丈夫ですよ!任せてください!」と明るい声で言ってくださったことが恥ずかしながら大きな安心となりました。
原状回復工事までを依頼していたのですが、たった1週間で届いたのが作業完了後の報告書と写真です。 スマホの画面に映し出されたのは、あの黒いシミも、重苦しい空気も一切感じさせない、真っ白で明るい、元のままの「部屋」でした。
「ああ、ちゃんと元に戻ったんだ。またここで、誰かが暮らせるんだ」
そう思った瞬間、張り詰めていた糸が切れたように、涙が出るほどホッとしました。 直接お会いしてお礼を言うことも叶いませんが、写真一枚でこれほどまでに救われることがあるのだと、プロの仕事の凄さを身に染みて感じています。本当にありがとうございました。
私たちの仕事がお役に立てて本当にうれしい瞬間です。
孤独死や特殊清掃は当たり前ですが突然です。どこに頼めばいいか、本当にまた元通りになるのかそんな不安を抱えるオーナー様はたくさんいらっしゃいます。
私たちはどんな現場でも自信をもって元に戻せます!
何かありましたらお声かけくださいね。
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2026.3.27



