
「まさか、孤独死してしまうなんて…」
特殊清掃専門業者として働く中で、たくさんの方からご依頼があります。故人のお客様は“特殊清掃”のご依頼はみな初めての方ばかり。高齢化が進む現代において、孤独死は決して他人事ではありませんし珍しいことでもありません。もし、あなたの親族が孤独死してしまった場合、様々な初めての対応に迫られます。
中でも、孤独死の現場の特殊清掃は、大きな負担となるものです。
「一体どれくらいの費用がかかるのだろうか」
「特殊清掃は、どこに頼めばいいのだろうか」
「悪徳業者に騙されたりしないだろうか」
このように、孤独死の現場の特殊清掃には、多くの不安や疑問がつきまとうことでしょう。
実際に、特殊清掃業者の数は年々増加傾向にありますが、残念ながら中には悪徳な業者も年々増加しているようで、そんな悪徳業者の被害にあわれた方からのご相談も残念ながら増えているのが実情です。彼らは、あなたの不安や焦燥感につけ込み、不当に高額な料金を請求したり、ずさんな作業で更なるトラブルを引き起こしたりしているようです。
私はそんな状況をX(旧Twitter)にて発信していますが、今回はこちらでもご紹介していきたいと思います。悪徳業者の手口を知り、適切な対策を講じることで、そのような業者に騙されるリスクを大幅に減らすことができます。
本記事では、孤独死の現場の特殊清掃における悪徳業者の手口と、それを見抜くための7つのチェックポイントを解説します。この記事を読むことで、悪徳業者に騙されることなく、安心して特殊清掃を依頼することができるよう願っています。
目次
はじめに:特殊清掃の現状と悪徳業者の存在

近年、高齢化社会の進行に伴い、孤独死の件数は増加の一途を辿っています。それに伴い、孤独死の現場となった住居の特殊清掃の需要も高まっています。特殊清掃とは、通常の清掃では対応できない、孤独死や事故、自殺などで発生した通常とは異なる汚染や臭いを除去する専門的なサービスです。
孤独死の現場は、体液や血液の染みつき、腐敗臭、害虫の発生など、様々な問題が発生します。これらの問題を放置すると、建物の劣化や健康被害、近隣住民への悪影響など、さらなるトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、特殊清掃は、孤独死の現場を安全かつ迅速に原状回復するために不可欠なサービスとなっています。
しかし、特殊清掃の需要が高まるにつれて、残念ながら悪徳業者も増加傾向にあります。
彼らは、遺族の方々の悲しみや焦燥感につけ込み、不当に高額な料金を請求したり、ずさんな作業で更なる賠償トラブルを引き起こしたりします。
悪徳業者が悪徳である理由は、主に以下の3点に集約されます。
- 不当な利益追求: 遺族の困窮につけ込み、相場を大幅に超える高額な料金を請求する。
- 倫理観の欠如: 遺族の心情を無視し、ずさんな作業や手抜き工事を行う。
- 法令違反: 資格や許可を偽装したり、廃棄物処理法などの法令に違反したりする。
これらの行為は、遺族の方々を経済的、精神的に追い詰めるだけでなく、社会的な信頼を大きく損なうものです。
悪徳業者の手口は巧妙化しており、遺族の方々が簡単に見抜くことは難しいかもしれません。
しかし、適切な知識と対策を持つことで、悪徳業者に騙されるリスクを大幅に減らすことができます。本記事では、特殊清掃の現状と悪徳業者の実態を明らかにし、悪徳業者を見抜くための具体的な方法を紹介します。遺族の方々が安心して特殊清掃を依頼できるよう、正しい情報を提供し、悪徳業者による被害を未然に防ぐことを目的としています。
緊急時につけ込む悪質業者:冷静な判断を失わないために
大切な人が亡くなり、悲しみと混乱の中で、あなたは特殊清掃業者を探しているかもしれません。
そんな時、悪質な業者はあなたの心の隙間に入り込もうとします。彼らは、緊急事態につけ込み、冷静な判断を鈍らせるような言葉であなたを急かします。
緊急時につけ込む悪質業者の手口

- 「今すぐ対応しないと大変なことになります!」
- 不安を煽り、考える暇を与えずに契約を迫ります。
- 「遺体の腐敗が進み、建物に深刻なダメージが」「近隣住民からの苦情が殺到します」「管理会社や大家から損害賠償請求されますよ」など、具体的な不安要素を提示し、焦燥感を煽ります。
- 「今なら特別割引します!」
- 焦燥感につけ込み、即決を促します。
- 「今だけ」「本日限り」など、限定的な条件を提示し、判断力を鈍らせます。
※今だけや本日ならと言った値引きは疑ったほうがいいかもしれません。
- 「前金支払いで特別価格」
- 高額な前払いを要求し、後々のトラブルに繋がる可能性があります。
- 前払いしたにも関わらず、作業がずさんだったり、連絡が途絶えたりするケースも実際存在します。
- 「他の業者に頼むと後悔しますよ」
- 他社を貶め、自社の優位性を強調します。
- 「あそこの業者は手抜き工事をする」「高額な追加料金を請求する」など、具体的な根拠を示さずに他社を批判します。
なぜ悪質業者は緊急時につけ込むのか?
- 冷静な判断力の低下:
- 悲しみや混乱の中で、人は正常な判断力を失いがちです。
- 時間的余裕のなさ:
- 「早く片付けなければ」という焦りから、業者選びを急いでしまいます。
- 情報収集の不足:
- 緊急時には、十分な情報収集ができないことがあります。
冷静な判断を失わないために
- 複数の業者から見積もりを取りましょう。
- 1社の言い分だけを鵜呑みにせず、複数の業者を比較検討しましょう。
- 契約を急がないようにしましょう。
- 「今日中に決めないと」という言葉に惑わされず、じっくり考えましょう。
- 契約書をよく読みましょう。
- 不明な点は必ず質問し、納得した上で契約しましょう。
- 家族や友人に相談しましょう。
- 第三者の意見を聞くことで、冷静な判断を取り戻せるかもしれません。
悪質業者に騙されないために
- 業者の情報を確認しましょう。
- 会社の所在地、連絡先、代表者名などを確認しましょう。
ここは知らない方も多いのですが、会社の所在地をHPなどで調べ社屋を確認することは重要です。特殊清掃会社は機材や薬剤などを多く使う事業なのに社屋はなくアパートの一室だったたりすることが悪徳業者には多い印象です。
- 会社の所在地、連絡先、代表者名などを確認しましょう。
- 実績やSNSを確認しましょう。
- 業者のHPでまずは施工事例を確認しましょう。同じスタッフが写っていたり、会社のユニフォームを着用していたら本物の施工事例です。怪しい業者はインターネットから無料の素材を施工事例に載せていたりするものです。とても重要な確認ポイントです。
- SNSを確認してみましょう。例えば弊社はX(旧Twitter)で毎日の活動を投稿しています。SNSを見ることで日々の仕事内容や仕事に関する思いが読み取れることもあります。事業とは全く関係のない投稿ばかりの偽特殊清掃業者にはご注意ください。
SweepersのTwitterはここをクリック!!
- 資格や許可を確認しましょう。
- 室内の荷物を会社のトラックに積み込んで運ぶためには一般廃棄物の収集運搬業許可が必要です。この許可をとらずに活動されている業者が大半です。知らないうちに違法う業者に加担しないように気を付けてください。
緊急時だからこそ、冷静な判断が大切です。悪質業者の言葉に惑わされず、上記のポイントを参考に信頼できる業者を選びましょう。
悪徳業者の罠:無料見積もりの落とし穴

「無料見積もり」という言葉は、誰にとっても非常に魅力的ですよね。
しかし、特殊清掃の世界では、この言葉が思わぬ落とし穴になることがあります。悪徳業者は、「無料」という言葉を巧みに使い、あなたを罠にかけようとします。
大切な人を亡くし、悲しみと混乱の中で、あなたは特殊清掃業者を探しているかもしれません。そんな時、悪質な業者はあなたの心の隙間に入り込もうとします。彼らは、緊急事態につけ込み、冷静な判断を鈍らせるような言葉であなたを急かします。
悪徳業者は、まず「無料」という言葉であなたを安心させようとします。「無料ならとりあえず見てもらおう」と安易に考えてしまいがちですが、これが彼らの思うつぼです。
無料で見積もりに来た業者は、「交通費をかけわざわざ来たのだから」と強引に契約を迫ることがあります。
さらに、見積もりはあくまで「概算」と少なく提示し、作業後に様々な名目で高額な追加料金を請求することがあるとだまされたお客様から情報提供をいただくことも増えました。見積もり時に必要な情報を聞かなかったり、見積もり書の内容が曖昧だったりする場合、後からいくらでも言い訳ができてしまうのです。
悪徳業者は、先述したように契約を急かすことも得意です。「今すぐ契約しないと大変なことになる」「今日だけ特別価格」などと言って、あなたの判断力を鈍らせます。また、契約前は丁寧だった業者が、契約後は態度が変わり、高圧的な態度を取ることもあります。依頼者が女性やご高齢の方の場合に被害が多いような印象です。
無料見積もりの落とし穴に落ちないためには、いくつかの対策が必要です。まず、1社の見積もりだけで判断せず、複数の業者から見積もりを取りましょう。見積もり書の内容をよく確認し、作業内容、料金の内訳、追加料金の有無などを確認しましょう。契約を急がず、じっくり考えましょう。契約書をよく読み、不明な点は必ず質問し、納得した上で契約しましょう。
「無料」という言葉に惑わされず、冷静な判断を心がけましょう。少しでも怪しいと感じたら、契約を断る勇気も必要です。
見積もり時の注意点:内訳が曖昧な業者は要注意
特殊清掃の見積もりを取る際、料金の内訳が曖昧な業者は要注意です。なぜなら、悪徳業者は曖昧な見積もりを提示することで、後から高額な追加料金を請求したり、手抜き工事をしたりする可能性があるからです。
見積もり書は、業者の「通信簿」のようなものです。詳細な内訳が記載されていれば、業者の誠実さや技術力を判断することができます。逆に、内訳が曖昧な見積もりは、業者の不誠実さや技術力の低さを物語っていると言えるでしょう。
悪徳業者は、まず「無料」という言葉であなたを安心させようとします。「無料ならとりあえず見てもらおう」と安易に考えてしまいがちですが、これが彼らの思うつぼです。無料で見積もりに来た業者は、「せっかく来たのだから」と強引に契約を迫ることがあります。
さらに、見積もりはあくまで「概算」と言い、作業後に様々な名目で高額な追加料金を請求することがあります。見積もり時に必要な情報を聞かなかったり、見積もり書の内容が曖昧だったりする場合、後からいくらでも言い訳ができてしまうのです。
例えば、見積もり書に「特殊清掃一式」とだけ記載されている場合、具体的な作業内容や工程が不明瞭です。悪徳業者は、この曖昧さを利用して、後から「これは見積もりに含まれていない」などと言って、作業中や作業後に高額な追加料金を請求することがあります。
また、作業項目が曖昧だと、業者は手抜き工事をしても、それを指摘することが難しくなります。例えば、「消臭作業」とだけ記載されている場合、どのような方法で消臭するのかが不明瞭です。悪徳業者は、安価な消臭剤を少量使用するだけで、作業を完了したと主張するかもしれません。実際に弊社に特殊清掃のやり直しご相談があった特殊清掃現場はひどいもので、そのまま残ったご遺体痕の周りに【消臭力】が置かれただけでした。あまりにも遺族を馬鹿にしています。
さらに、トラブルが発生した際に、責任の所在が曖昧になるというリスクもあります。作業内容や料金が曖昧だと、どちらの責任で問題が発生したのかを特定することが難しく、解決が長期化する可能性があります。
内訳が曖昧な業者への対処法としては、まず内訳を詳しく説明してもらうことが重要です。不明な点は必ず質問し、納得できるまで説明してもらいましょう。また、他の業者にも見積もりを依頼し、比較検討することも有効です。そして、契約を急がず、じっくり考えましょう。
見積もり時の注意点として、内訳が曖昧な業者は避けるようにしましょう。詳細な内訳が記載された見積もりを提示してくれる業者を選ぶことが、トラブルを避けるための重要なポイントです。
契約時の確認事項:キャンセル料や違約金は?
特殊清掃の契約を結ぶ際、キャンセル料や違約金に関する条項は必ず確認しておきましょう。悪徳業者は、これらの条項を悪用して、不当な料金を請求したり、契約を強要したりすることがあります。
確認すべき項目
- キャンセル料が発生する条件
- いつからキャンセル料が発生するのか、具体的な条件を確認しましょう。
- 例:「作業開始の〇日前から」「契約後すぐ」など、業者によって条件が異なります。
- いつからキャンセル料が発生するのか、具体的な条件を確認しましょう。
- キャンセル料の金額
- キャンセル料の金額が明確に記載されているか確認しましょう。
- 例:「見積もり金額の〇%」「一律〇円」など、具体的な金額を確認しましょう。
- キャンセル料の金額が明確に記載されているか確認しましょう。
- 違約金が発生する条件
- どのような場合に違約金が発生するのか、具体的な条件を確認しましょう。
- 例:「契約違反」「一方的な契約解除」など、業者によって条件が異なります。
- どのような場合に違約金が発生するのか、具体的な条件を確認しましょう。
- 違約金の金額
- 違約金の金額が明確に記載されているか確認しましょう。
- 例:「損害賠償額」「一律〇円」など、具体的な金額を確認しましょう。
- 違約金の金額が明確に記載されているか確認しましょう。
- キャンセル・違約金に関する特約
- キャンセル・違約金に関する特約がないか確認しましょう。
- 特約がある場合は、内容をよく確認し、不明な点は必ず質問しましょう。
なぜ確認が必要なのか?
- 不当な料金請求を防ぐ
- 悪徳業者は、高額なキャンセル料や違約金を請求して、不当な利益を得ようとすることがあります。
- 事前に条件を確認しておくことで、不当な請求を防ぐことができます。
- 契約トラブルを避ける
- キャンセルや契約解除に関するトラブルは、悪徳業者との間で特に発生しやすいです。
- 事前に条件を確認しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
- 安心して契約を結ぶ
- キャンセルや違約金に関する条件を明確にしておくことで、安心して契約を結ぶことができます。
注意すべき点
- 口約束は信用しない
- 契約書に記載されていない口約束は信用できません。
- 必ず契約書に明記してもらいましょう。
- 不明な点は必ず質問する
- キャンセル料や違約金に関する条項で、不明な点があれば必ず質問しましょう。
- 納得できるまで説明してもらいましょう。
- 契約を急がない
- 「今日中に決めないと」という言葉に惑わされず、じっくり考えましょう。
- 契約書の内容をよく確認し、納得した上で契約しましょう。
契約時の確認事項として、キャンセル料や違約金に関する条項は必ず確認しておきましょう。これらの条項を理解し、納得した上で契約を結ぶことが、トラブルを避けるための重要なポイントです。
作業中のチェックポイント:立ち合いは可能?
特殊清掃の作業中の立ち会いをされる方はほぼいません。しかし特殊清掃後の遺品整理であればまた違います。立ち会いの可否は、業者の信頼性や作業の透明性を判断する上で、一つの指標となります。ここでは、立ち会いに関する詳細な情報を提供します。
1. 立ち合いの目的
- 作業内容の確認:
- 孤独死の特殊清掃中は精神的な面からもお立会いをおすすめしておりませんが特殊清掃一次処理後のご遺品整理はお立会い作業可能です。どのように作業を行っているか数分でも立ち合いをご希望と伝えてみることをお勧めします。
実際には立ち会わなかったとしても、やましいことがないのであれば立ち会いを拒否する必要はありませんからね。
- 孤独死の特殊清掃中は精神的な面からもお立会いをおすすめしておりませんが特殊清掃一次処理後のご遺品整理はお立会い作業可能です。どのように作業を行っているか数分でも立ち合いをご希望と伝えてみることをお勧めします。
- 作業の進捗状況の確認:
- 作業の進捗状況を把握することで、作業が予定通りに進んでいるか確認できます。
- これにより、作業の遅延や手抜き工事を防ぐことができます。
- 貴重品の管理:
- 作業中に貴重品が紛失・破損するリスクを減らすために、立ち会うことは有効です。
2. 立ち会い時のチェックポイント
- 作業員の服装と身だしなみ:
- 清潔な服装で、ユニフォームなどの着用があるか確認しましょう。
- 作業員の態度や言葉遣いも、業者の信頼性を判断する材料になります。
- 中には作業を下請けに丸投げし契約した会社とは異なるスタッフが作業しているなんてこともあるようです。
- 作業の進捗状況:
- 作業中に、進捗状況を適宜報告してくれるか確認しましょう。
- 疑問や不安があれば、遠慮せずに質問しましょう。
- 作業後の確認:
- 作業後に、作業内容や結果について、詳しく説明してくれるか確認しましょう。
- 写真や動画などで、作業前後の状況を確認させてくれるか確認しましょう。
- 廃棄物処理の確認:
- 廃棄物の処理方法を確認し、適切な方法で処理されているか確認しましょう。
- 家電リサイクル品の処分を依頼したのに適正な処分費が見積もりに入っていなく、作業後に高額請求されたり、不法投棄する業者がいるので注意が必要です。
3. 立ち会いに関する注意点
- 事前に確認:
- 契約前に、立ち合いの可否や条件について、業者に確認しておきましょう。
- 立ち合い可能な場合でも、時間帯や場所などに制限がある場合があります。
- 作業の妨げにならない:
- 立ち合いは、あくまで作業の確認を目的とするものです。
- 作業員の指示に従い、作業の妨げにならないように注意しましょう。
- 貴重品の管理:
- 作業中に、貴重品が紛失・破損する可能性があります。
- 貴重品は自分で管理するか、安全な場所に保管しておきましょう。
4. 悪徳業者の場合
- 立ち会いを拒否する:
- 悪徳業者は、手抜き工事や不適切な薬剤の使用など、何か隠したいことがあるため、立ち会いを拒否することがあります。
- 立ち会いを嫌がる:
- 立ち会いを許可していても、作業中に立ち会いを嫌がったり、作業の邪魔になるように圧力をかけてくることもあります。
- ずさんな作業:
- 立ち会っているにもかかわらず、ずさんな作業を行うことがあります。ご遺体痕を平気で踏みつけ共用部にまで体液を広げてしまったり、ご遺族を傷つけるような発言をする業者もいるので本当に業者選びは慎重に行ってください。
- 高圧的な態度:
- 少しでも質問や確認をすると、高圧的な態度で接してくることがあります。
立ち会いは、特殊清掃の作業を安心して任せるための重要な手段の一つです。立ち合いの可否だけでなく、立ち合い時のチェックポイントや注意点も把握しておくことで、悪徳業者とのトラブルを未然に防ぐことができます。
悪徳業者撲滅のために:被害者にならないための情報共有

1. 茨城県 高橋さんの場合
「一人暮らしだった父が家で亡くなり、途方に暮れていました。そんな時、ポストに入っていたチラシを見て、すぐに業者に連絡したんです。でも、それが間違いでした。」
「業者は、『今すぐ対応しないと、大変なことになりますよ,!!賠償責任で数百万とられることもあるんですから』と不安を煽り、考える暇も与えずに契約を迫ってきました。見積もり書の内容も曖昧で、よくわからないままお任せすれば問題ないだろうとサインしてしまったんです。」
「作業後、部屋は全くきれいになっておらず、悪臭も残ったままでした。それなのに、高額な追加料金を請求され、抗議しても全く聞き入れてもらえませんでした。結果としてSweepersさんに特殊清掃を再度お願いし無事に引き渡しできましたが、無駄なお金と時間と悲しさと怒り・・あの時の判断を後悔しています。」
2. 東京都 小室さんの場合
「孤独死のあったアパートの大家をしています。先日、入居者の方が亡くなり、特殊清掃業者を探していたところ、インターネットで格安の業者を見つけました。」
「特殊清掃一律〇〇円業界最安値!安さに惹かれて依頼したのですが、作業は信じられないほどずさんでした。遺体からの体液の除去や消毒作業が全く行われておらず、部屋は足跡だらけのハエまみれ。家具がなくなっただけの汚れたままの状態でした。作業代金は前払いだったため連絡しても全く対応してくれず、泣き寝入りするしかありませんでした。」
「その後、Sweepersさんに依頼し、ご遺品の整理や特殊清掃は作業内容や階段や駐車場までの距離などにより変わると聞きそりゃそうだよな・・と納得。安物買いの銭失いとはこういうことだと反省しました。おかげさまでようやく部屋をきれいにすることができ、先日新しい入居者が決まりました。格安とはいえ余計な費用がかかってしまい、本当に悔しい思いをしました。」
3.千葉県 北村さんの場合
「遠方に住む兄が孤独死し、急いで特殊清掃業者を探していました。そんな時、インターネットのスポンサー欄で見つけた業者に連絡したんです。でも、それが悪夢の始まりでした。」
「業者は、『すぐに駆けつけます』と言い、その日のうちに作業を始めましたが、作業内容の説明は一切ありませんでした。作業後、1Kなのに信じられないほどの高額な請求書を渡され、内訳を尋ねても、すでに作業は終わってますからとしか答えてくれませんでした。」
「納得がいかず、Sweepersさん相談したところ、相場よりもはるかに高い料金を請求されていたことがわかりました。Sweepersさんに作業後の室内を確認していただき写真を送っていただき、特殊清掃とはなんなのかとショックを通り越し怒りがわいてきたのを覚えています。兄が寝ていた布団はそのまま残され兄の跡がくっきりついた布団の周りには黒いものが散らばっていました。小山さんから黒いのはハエの蛹だと教わりなんて業者に兄の最期を任せてしまったのかと後悔しました。その後はSweepersさんにすべてをお任せし、物件の売却までお手伝いいただき助かりました。遠方に住んでいて確認に行けないからと信用して任せたのにあの業者を絶対に許しません。」
被害者にならないために
これらの体験談からわかるように、悪徳業者は様々な手口で私たちを騙そうとします。
- 不安を煽る言葉
- 曖昧な見積もり
- 強引な契約
- ずさんな作業
- 高額な追加料金
悪い特殊清掃業者に騙されたとご相談をいただくことが増えすぎたので、これ以上悲しい思いをする方が増えないように注意喚起させていただきました。
特殊清掃業界の健全化に向けて:私たちができること
特殊清掃業界の健全化は、私たち専門業者にとっても非常に重要な課題です。一部の悪徳業者の存在は、業界全体の信頼を損ない、私たち真摯に業務に取り組む業者にとっても大きな打撃となります。そこで、私たち特殊清掃業者が業界の健全化に向けてできることを、以下にまとめました。
まず、法令遵守と倫理観の徹底は、私たち業者の責務です。廃棄物処理法、労働基準法、個人情報保護法など、関連法令を遵守することは当然の義務であり、常に最新の法令情報を把握し、適切な業務遂行を心がける必要があります。また、遺族の方々の心情に配慮し、誠実かつ丁寧な対応を心がけ、不当な料金請求や手抜き工事は絶対に行いません。業界の倫理綱領を策定し、全従業員に周知徹底することで、倫理観の確立を図ります。
次に、技術力と専門性の向上は、高品質なサービスを提供するために不可欠です。定期的な技術研修を実施し、従業員の技術力向上を図り、最新の機材や薬剤に関する知識を習得することで、より高度なサービスを提供できます。特殊清掃に付随する資格取得を推奨し、専門性の高い人材育成に努めることも重要です。弊社では、資格取得支援制度を設け、従業員のスキルアップを支援するとともに、同業他社との情報共有や技術交流を積極的に行い、業界全体の技術力向上に貢献します。研究機関や大学との連携を強化し、新たな技術開発にも取り組んでおります。
また、透明性の確保と情報開示は、お客様からの信頼を得るために重要だと考えております。見積もり時に、作業内容と料金の内訳を明確に提示し、追加料金が発生する条件についても事前に説明します。作業前後の写真や動画を撮影し、作業内容を記録し、作業報告書を作成して遺族の方々に提出します。顧客満足度調査を実施し、サービスの改善に努め、顧客からのクレームや意見を真摯に受け止め、再発防止策を講じます。
さらに、業界団体との連携と情報発信は、業界全体の健全化に貢献するために重要です。業界団体に加盟し、業界全体の健全化に向けた活動に積極的に参加し、業界団体の倫理綱領やガイドラインを遵守することで、信頼性の向上に努めます。自社のウェブサイトやSNSで、特殊清掃に関する正しい情報を発信し、悪徳業者の手口や注意喚起に関する情報も積極的に発信します。消費者向けのセミナーや勉強会に協力し、特殊清掃に関する知識普及に貢献し、消費者からの相談窓口を設け、適切なアドバイスや情報提供を行っていきます。
私たち特殊清掃業者は、遺族の方々の悲しみに寄り添い、安心して故人を見送ることができるよう、全力でサポートする使命があります。そのためには、業界全体の健全化が不可欠です。私たち一人ひとりが高い倫理観を持ち、法令遵守と技術力向上に努めることで、特殊清掃業界の健全化のためになれたらとかんがえております。
今回の内容が少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。
Sweepersでは特殊清掃に関するご相談を年中無休で受け付けております。他社の施工に関するご相談もセカンドオピニオン的な感じで遠慮なくご連絡ください。