孤独死現場の特殊清掃：孤独死現場の臭いは、想像をはるかに超える凄惨なものだったようで・・

ご遺品整理特殊清掃

2025.3.2

2025.3.5

ご依頼経緯

HPよりお電話をいただき大家さんからご連絡をいただきました。高齢女性がおひとり暮らしをされていた戸建て賃貸内で孤独死が発生し死後経過日数が長くなってしまったとのこと。大家さんの話だと、おそらく初夏の死亡、発見は寒くなってからとのことで昨年(2024年)の夏の異常な暑さを考えると現場状況の悪さが想定されました。“再度賃貸に出せるようになんとかなるかしら・・”とご不安な様子だったので大丈夫です！！と返事をし現調、お打ち合わせをさせていただきました。

現場状況

寒い時期なのに玄関の外からでもわかる特殊清掃現場独特の臭い。玄関付近で故人が亡くなっていたのだろうと思いながら施錠を待つ私。玄関を入ってすぐ右手にあるダイニングキッチン。ダイニング部分6帖ほどの広さになにやら砂？？そして1輪のお花。大家さんにこの砂は何なのかと尋ねたところまさかの猫砂。故人が猫を飼育していたのかと思いきや、大家さん自身がホームセンターで購入し撒いたのだそう。その理由も意外なもので、以前殺人事件のニュースがテレビで流れた際に犯人が猫砂でご遺体を消臭していたという情報を思い出したからだそう。なるほど。
ご遺体発見後、ご遺体が搬送されたにもかかわらず異臭が続きどうしようもなく今回猫砂作戦に出たのだとか。臭い付きの芳香剤よりは全然良いですが、お見積りの際体液の広がりを確認するためには少々向かない消臭方法(;´Д`A “`　

動かしやすいラックを少し移動させると猫砂に覆われていない体液が確認できました。砂の下はもっと体液があるとの情報もいただき床は解体させていただくことになりました。手前の白い部分はカビです。孤独死現場ではご遺体からの体液などにカビが発生してしまうことがあります。カビの部分には体液がないように見えますが実際は人の脂肪分、油脂でぬるぬるしています。これらを処理し忘れてしまうと後々臭い問題につながってしまうものです。

作業風景

玄関まできれいに収納されているものの物量が多かったため、動線確保のためご遺品整理と特殊清掃同時進行です。現場によって作業手順は変わりますが、皆ベテラン。臨機応変に対応してくれます。
几帳面な性格だったことがわかる室内。無駄な空間を極力なくそうとありとあらゆるものを使用したりDIYをしたり、隙間にも天井付近にもこれでもかと物が収納されていました。故人は高齢の女性だと伺っていたので私たちスタッフも驚くほどの収納力。すごい！！

2DKの間取りに3tアルミバン4台分の荷物が詰まっていました。
大家さんが心配されていた臭い問題。こちらもクリーニングを行い、必要な場所だけ床を解体させていただき、オゾンで仕上げて無事完了です。今回の女性のお部屋からは通院の形跡もなく、80歳オーバーだというのにPCやタブレットを複数所持されていてさらにはかなり活用されていたことがわかり最後までイキイキと生活されていたようです。最期はおひとりでお亡くなりになられ、発見が遅れてしまいましたが最後まで自立されていたのだと感じる現場でした。

特殊清掃が必要な現場でのイメージとして寂しいお年寄りとか貧しい暮らしをしている人だとかいう方がいますが、私が見てきた特殊清掃現場は全くそんなことはありません。今回の高齢女性も室内には若かりし頃から直近までの友人と撮ったお写真がたくさん飾ってありました。英語が堪能だったようで、きれいな筆記体で海外のご友人とのエアメールのやり取りを頻繁に行っていました。急に連絡が取れなくなり、海外のご友人も心配されていることでしょう。話を戻し、孤独死とは寂しい暮らし、貧しい暮らしとは異なり、実際はいたって普通の人が普通に暮らしているなかである日突然ご自宅でひっそりと息を引き取り、発見が遅れてしまった。ただそれだけの事なのです。

最後に・・

今回のように大家さんが第一発見者となるご依頼も多いです。まずは警察の入室許可がおりたら特殊清掃会社へご連絡をください。Sweepersでは年中無休で0808088855にご連絡いただければ対応可能です。できるだけ現場はそのままだと助かります。臭いは気になる場合はお電話口でその旨をお伝えいただければ、臭いを軽減させるための一次処理をお見積り時に行います。茨城県内、この一年で悪徳な特殊清掃会社が増えております。ご注意くださいね。

今回の現場は大家さんのご親族様が内装会社を経営されているとのことでしたので、消臭までを弊社で行いバトンタッチさせていただきました。今後も賃貸物件として入居者を募集できる物件として利用できることに安心してもらえたことが私たちにとってもうれしい限りです。たくさんの差し入れをいただきありがとうございました。