ご依頼経緯
賃貸物件管理会社様からのご依頼。3階立て賃貸物件内で孤独死が発生し近隣住民の方から「異臭がする」とクレームが出ているとのこと。現場は都内住宅地。築年数が古い住宅は、気密性も低く窓の隙間などから臭気が漏れ出していることが考えられます。近隣住民の方からの視線もあるため迅速な対応をしていきます。
現場状況
玄関ドアを開けた途端に大量のハエが飛び交っていることが確認できました。現場は3階、南側と西側に大きな窓のある日当たり良好なお部屋だったこともあり、ご遺体の腐敗も進んでいる状況だったのでしょう。しかし故人の方が瘦せ方だったのか、臭気のわりにさほど体液量は多くない印象を感じました。生前はお酒やタバコを嗜む方だったようで、リビング兼寝室には食べかけのお惣菜と飲みかけのお酒がそのまま残っており、窓やクロス(壁紙)全体に黄色くヤニ汚れが付着していました。
作業内容
今回は、原状回復は行わず特殊清掃と遺品整理のご依頼をいただきました。
- 遺品整理…貴重品や不用品(可燃物や家電等の不燃物)(貴重品やお取り置き品)の仕分け・搬出
- ヤニ汚れ除去…クロス(壁紙)剥がし、窓や内装部分のヤニ汚れは薬剤を用いて除去
- 畳・CF撤去…体液が付着した畳は梱包し、CF(クッションフロア)も全て撤去
- 消臭…簡易清掃の後に薬剤とオゾン燻蒸にて消臭作業を行いました。
作業完了
今回の現場でも見られたことですが、一般的に室内でタバコを吸っている方の物件には、基本的には少なからずヤニ汚れが付着しいます。その中で「孤独死」が起こり発見までの期間が空き、臭気が発生するとそのヤニ汚れなどにも臭いが付着してしまう場合があります。ご遺体跡の清掃をしたからといって必ずしも全ての臭いが取れるとは限りません。清掃をしたのにも関わらず、まだ臭気が残っている場合は多くの要因があり、様々な可能性を考慮する必要があるのです。
貴重品類は管理会社を通じてご遺族様に返却されたとのこと。
物件の1階にお住いの大家さんも作業が完了したことで一安心されたようです。