「久々に帰省したら実家がゴミ屋敷に!」「実家の片付けに親が大反対…」
ここ数年はコロナの影響もあり、実家に帰る回数が減ったという人が多くなってきています。それに伴って、このような声を聞く機会が多くなってきました。
実家のゴミ屋敷を解消する方法として、「片付け」は大きな問題になります。しかし、それ以上に問題になることは、「親の説得」なのではないでしょうか。
今回は、そのような実家のゴミ屋敷問題について、じっくりと解説していきたいと思います。
目次
実家がゴミ屋敷だとどんな問題があるのか
「実家がゴミ屋敷だと問題がある!」と言われても、どのような問題があるのかを具体的に分かっていないと、片付けに関してリアルな実感が湧かないかもしれません。
しかし、ゴミ屋敷になっている実家をそのまま放置していると、最悪は命に関わるようなこともあります。
では、具体的な問題に関して、一つずつ詳しく解説していきたいと思います。
1.1健康に悪影響がある
ゴミ屋敷になっている実家をそのまま放置していると、お住いになっている親御さんの健康に悪影響が出ます。
ゴミ屋敷のホコリやカビは、アレルギーや喘息などの原因になります。とくに高齢者の方にとっては、命を脅かすような症状を発症させる危険性があります。
また、ゴミ屋敷になることで、台所を使えなくなる可能性が高くなります。作った料理をきちんと保管することができず、痛んだ料理を食べて食中毒になってしまう場合もあります。
さらに、ペットを飼っている場合は、とくに注意が必要です。ペットの糞尿にはさまざまな細菌、病原体、寄生虫が含まれている可能性があります。直接的・間接的に人間を病気に感染させるリスクが含まれているのです。
1.2ケガや事故につながる
ゴミ屋敷になっている実家をそのまま放置していると、ケガや事故につながる可能性が高くなります。
「床に落ちている物やゴミを踏んで足を切ってしまった…」という話はよく聞きます。床がモノやゴミで溢れていると、何が落ちているのかわかりません。ガラスや瓶はもちろんのこと、鋭利なモノを踏んづけてしまった場合には、命に関わるような大ケガになる心配もあります。
また、ものにつまずくことも多くなるので、転倒の危険性も増します。高齢者の場合、ちょっとした転倒であっても、大きな事故になりかねません。転倒がきっかけで寝たきりになってしまったということはよくあるケースになります。
1.3火災のリスクが高まる
ゴミ屋敷になっている実家をそのまま放置していると、火災のリスクが高まります。
一般的な住宅でも、火の不始末による火災は起こります。しかし、ゴミ屋敷の場合はどこが火元になっても、そのすぐ近くに燃えやすいモノが大量にある場合がほとんどです。
雑誌や新聞紙、包装紙などの紙製品はとくに燃えやすくなっています。食品のパッケージやペットボトルはプラスチックの場合が多いので、燃える時には有害物質も発生してさらに危険になります。
また、ゴミ屋敷には「人目につきにくい場所ができる」「戸外に燃えやすそうなものがある」など、放火犯が狙う条件が揃っています。放火される可能性も非常に高くなるので危険です。
1.4近隣から孤立する
ゴミ屋敷になっている実家をそのまま放置していると、近隣から孤立するリスクが高まります。
ゴミ屋敷がもたらす影響は、家の中にだけではありません。家の中に納まらないゴミが、道路にまで散乱することがあります。また、家の中に充満した異臭や悪臭が漂い出し、近隣のお宅にまで流れ出ることにもなります。さらに、ゴミ屋敷で発生した害虫や害獣が、近隣のお宅にまで被害を与えることがあります。
それらが「ご近所トラブル」の原因となります。近隣の方も口出ししにくいことになり、ゴミ屋敷住人とのご近所付き合いが難しくなっていきます。
物理的にも心理的にも近隣の方との間に溝ができ、周囲から孤立してしまいます。その孤立が、さらなるゴミ屋敷化を招く危険性もあります。
2実家のゴミ屋敷化を未然に防ぐ方法とは
実家がゴミ屋敷化してしまうと、デメリットだらけになってしまい、メリットは一つもありません。ゴミ屋敷化してしまう前に、未然に防ぐことが大切になります。
その方法としては、次のようなものがあります。
2.1頻繁に確認する
実家のゴミ屋敷化を未然に防ぐためには、実家を頻繁に確認するようにしましょう。
最近はコロナの影響で、里帰りの頻度を落とす方が増えてきていて、実家のゴミ屋敷化に気づかなかったという方が増えてきています。
頻繁に実家を確認することで、ゴミ屋敷になってしまう前兆に気づくことができます。
・ゴミが放置されている
・動線上にモノが溢れている
・賞味期限切れの食品が多い
・洋服や靴が出しっぱなしになっている
・カーテンや雨戸が閉められたままである
・段ボールやレジ袋などが大量に保管されている
実家が以上のような状態になっていたら、黄色信号です。実家がゴミ屋敷になる前兆であるといえます。
頻繁に確認することで前兆に気付けるので、実家がゴミで溢れることを防止できます。
2.2実家を片付ける
実家のゴミ屋敷化を未然に防ぐためには、実家を片付けるようにしましょう。
子どもである自分が、実家にあるゴミや使わない品や片付けるという方法があります。
しかし、ここで問題になることが、親の反対に合うことです。家を片付けられることを嫌がる高齢者の方が多くいます。実の子であっても、家を片付けられることを極端に嫌がる場合があります。
一緒に住んでいた頃には実家が散らかっていなかった場合、親御さんは家がゴミ屋敷になっていることを子どもに隠す傾向にあります。
ゴミ屋敷になってしまったことを知られたら恥ずかしいということもあります。しかし、それ以外にも「子どもに心配をかけたくない…」「忙しい子どもの邪魔をしたくない…」などの理由があり、様々な要因が入り混じってしまうからなのです。
3実家のゴミ問題解決は原因を知ることが大切
実家のゴミ屋敷化を未然に防ぐことや、実家を片付けることができれば、実家のゴミ問題を解決することができます。
しかし、そのためには、実家がゴミ屋敷になってしまった原因を知ることが大切になってきます。
3.1モノを捨てられない
実家がゴミ屋敷になっている原因として、親御さんがモノを捨てられない性格であることが原因の場合があります。ゴミ屋敷になる前から、家の中にモノが多かった場合、この可能性が高くなります。
現在ほどモノに囲まれた生活を送っていなかった親御さんの世代は、ものを大切にする人が多い傾向にあります。そのため、モノを捨てることは「もったいないことだ」という価値観を持っていて、モノを溜め込んでしまうのです。
子どもから見れば、明らかに必要のないものであっても、「もしかしたら使うかも」と考えて、モノを捨てないで取っておいてしまいます。
3.2体力が落ちている
実家がゴミ屋敷になっている原因として、親御さんの体力が落ちていることが原因の場合があります。立ったり座ったりを億劫がったり、歩くことや移動することが辛そうな場合、この可能性が高くなります。
若くて体力のある人がワンルームの部屋を掃除するとしても、たいへんな体力を使います。さらに、一軒家を一人で掃除するときなどは、疲れ切ってしまうこともあるでしょう。
体力に自信のある若い人であっても、家をきれいな状態に保つことは大変なことだと言えます。それを体力の落ちた高齢の親御さんが行うことは難しく、掃除や片付けができなくなるのです。
3.3精神的な問題がある
実家がゴミ屋敷になっている原因として、孤独感を感じているなどの精神的な問題があることが原因の場合があります。両親のうちどちらかが亡くなるなどして、高齢の親が一人暮らしをせざるを得ない状況になっている場合、この可能性が高くなります。
強い孤独感を感じると、心のスキマを埋めるために、必要のないものまで集めてしまいゴミ屋敷化するケースは多いものです。これは、依存症に近い状態であり、モノに囲まれることでドーパミンと呼ばれる快楽物質が発生し、快楽が得られる状態になってしまいます。
このような精神状態になると、モノを集めるという行動に依存して、モノを集める行為を繰り返すようになり、家の中がゴミで溢れかえるのです。
3.4判断能力が落ちている
実家がゴミ屋敷になっている原因として、親御さんの判断能力が落ちていることが原因の場合があります。親御さんの言動に違和感があるように感じる場合、これが原因である可能性が高くなります。
認知症の症状が始まり認知能力が落ちると、物事を客観的に見ることが難しくなり、片付けるべきモノや残すモノの判断がつかなくなってしまいます。明らかにゴミであるようなモノでも、子どもが捨てようとすると怒られることもあります。
自分自身が行っている行動に関しても、良いことなのか悪いことなのかの判断がつかない状態になり、モノやゴミを捨てられなくなるので、ゴミ屋敷になってしまうのです。
4ゴミ屋敷に住む親を説得するコツ
ゴミ屋敷問題はゴミを片付ければ解決しますが、そこに至るまでは大きな問題が立ちはだかります。親がゴミ屋敷を片付けることを嫌がるという問題です。意地でもモノを捨てたくないと言い張る親も多く、このことは非常に深刻な問題になります。
ここでは、ゴミ屋敷を片付けるように親を説得するコツについて、ご説明していきたいと思います。
4.1リスクを分かってもらう
ゴミ屋敷のリスクを説明することで、ゴミ屋敷を片付けるように親を説得しましょう。
ゴミ屋敷には、リスクがたくさんあります。「健康面のリスク」「火災のリスク」「精神衛生上のリスク」。これらのリスクは、親御さんが健康で安全に生活していく上で、非常に深刻な障害となります。ゴミ屋敷のリスクを理解してもらうことで、説得をしやすくなります。
直接的に説得してしまうと、注意されていると勘違いされて、親御さんが頑なな態度をさらに強めてしまう危険性があります。「知人に聞いた話」「テレビや雑誌で仕入れた情報」などとして、あくまでも親御さんを気遣うスタイルで話をすすめていきましょう。
このようにゴミ屋敷であることのリスクを説明して説得すれば、ゴミ屋敷の解消について頑なな態度を変えてもらいやすくなります。
4.2変化の起こったタイミングに
親の周りで大きな環境の変化が起こったタイミングに、ゴミ屋敷を片付けるように親を説得しましょう。
大きな環境の変化は、自分の今現在や将来のことを考え直すきっかけになります。そんな時には、ゴミ屋敷の片付けに関しての説得をしやすくなります。
体力や気力が落ちてきて訪問介護やデイサービスを利用すると決まった場合には、外部の人が家に来ることになるので、自分の家の状態を客観視するきっかけになります。また、知人や友人が亡くなったりした場合、自分の今後の人生を見つめ直すきっかけになります。
このように大きな変化が起こったタイミングに親を説得すれば、ゴミ屋敷の解消について前向きに検討してもらいやすくなります。
4.3親の意向を尊重する
親の意見に寄り添い、親の意向を尊重しながら、ゴミ屋敷を片付けるように親御さんを説得しましょう。
ゴミ屋敷に住む人は、家の中にあるモノやゴミに執着している場合が多くなります。そのことを頭ごなしに否定しても、かえって頑なな態度を取られるだけになります。子どもへの反発心から、ゴミ屋敷状態がもっと悪化してしまうことも考えられます。
家をゴミ屋敷状態にしている人は孤独感を強めている場合が多くなります。そのような状態に追い打ちをかけるように、実の子どもから辛辣な言葉をかけられたら、態度が頑なになることは当然の結果です。
親の意向を尊重しながらじっくりと優しく親を説得すれば、頑なであった態度がほぐれていき、ゴミ屋敷の解消について考えてもらえるようになります。
5ゴミ屋敷の実家を片付ける方法
具体的に実家のゴミ屋敷を片付ける方法としては、次の2つの方法があります。
5.1自力で片づける
実家のゴミ屋敷を片付ける方法として、一番手軽で簡単な方法としては、自分で片づけるという方法があります。
自分で片付ける方法のメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
・費用がかからない
・他人に見られなくて済む
・都合のよい時間に行える
ゴミ屋敷である実家を、ゴミ屋敷清掃業者の従業員であっても、他人に見られることを恥ずかしいと感じる人は多いものです。その点、自分で片づけられれば、ほかの人に見られる心配がなくなります。さらに、業者に支払う費用も必要なく、自分の都合のよい時間に片付け作業を行うことができます。
5.2業者に依頼する
自分で作業を行うことが難しい場合には、業者に依頼することになります。業者に依頼するかどうかの判断については、以下のような点が判断基準になります。
・間取りが3DK以上である
・家の床がゴミで見えない
・駐車場や庭もゴミで溢れている
・トイレや浴室が使えない状態になっている
これらの判断基準に一つでも当てはまる場合には、自力での片付けが難しくなります。
6実家の片付けを業者に依頼した時の流れ
実家の片付けを自力で行えない場合、業者に依頼することになります。業者に依頼することに慣れていない人も多く、初めての経験に不安を抱く人もいることでしょう。
では、ゴミ屋敷である実家の片付けを業者に依頼した場合の流れについて、詳しくご説明していきたいと思います。
6.1問い合わせと見積もり
実家のゴミ屋敷を片付けたいと思った場合、気になった業者に電話かメールで問い合わせをします。その後は、業者が現地を訪れ、見積もりを行います。業者によって異なりますが、おおむね10~60分ほどで、最適なプランの提示と見積もりをしてもらえます。
6.2成約と作業日時調整
作業内容と見積もり金額に納得した場合、制約となります。その後は、依頼主の都合に合わせた作業日時の調整となります。
6.3片付け作業
事前の打ち合わせ通りに、貴重品や思い出の品を捜索しながら、仕分けやゴミの分別による片付け作業を進めていきます。
6.4買取
処分予定の品々の中から、買い取りできるモノと金額を明確にしていきます。すべてが買い取り対象になるわけではありませんが、買取金額で依頼費用を相殺できる場合もあります。
6.5清掃
希望によって清掃のサービスがあります。簡易的な清掃ですが、水回りや床など1~2時間程度の清掃作業を受けられます。
6.6作業確認と清算
全ての作業が完了したら、確認と精算になります。費用を現金または各種クレジットカードで支払えます。
7まとめ
いかがだったでしょうか。実家のゴミ屋敷を解消するポイントと親御さんを説得するコツについて、お分かりいただけましたでしょうか。
実家のゴミ屋敷を解消するためには、信頼できる業者を選ぶことが重要になります。丁寧な作業はもちろんのことですが、高齢者の方に対しては、きめ細やかな配慮ができることも必要になります。
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