家族に見守られて亡くなったり、病院で息を引き取るケースが大半ではありますが、なかには自宅でお亡くなりになられ時間が経過してしまう孤独死となってしまうケースが社会問題となっています。
孤独死の場合、発見が遅れるのはもちろん、遺品整理についても臭いや害虫の問題からなかなか進まず、難航することがあります。 本記事では孤独死現場の遺品整理のやり方について具体的に説明するので、ぜひご参考ください。
目次
孤独死現場では誰が遺品整理をするの?
そもそも孤独死現場では誰が遺品整理を行うべきなのでしょうか。
一般的には、故人と血縁関係が深い親族が整理するとされていますが、孤独死をされた方の場合、すでに配偶者や子、孫とも疎遠になっている場合があります。
これまでの経験上、一般的には「孤独死」と言われる最期を迎えた方々の大半は、決して孤独ではなくご家族がただ遠保に住んでいるだけ・・というケースが大半です。
ただし、特殊清掃が必要とされる現場では、親しくされているご家族でさえ入室し、ご遺品の細かな仕分けが困難となる状況となっていることが多いのもまた現実です。
したがって、法的な取り決めでは「相続人」となる人が遺品整理をするように定められています。
相続人を決める際には、故人が生前に遺言書を残していればその人となり、残していない場合は法定相続人が遺品整理を行うことになります。
法定相続人の順序は以下の通りです。
- 配偶者
- 子・孫
- 父母
- 祖父母
- 兄弟姉妹
上記のどれかに当てはまる方は、遺品整理を実行する義務があり、その義務を放棄することはできません。
もし5番目の兄弟姉妹も亡くなっている、もしくは絶縁している場合には、兄弟姉妹の子供に義務が移行されるのです。
故人の持ち物の所有権に関しては、相続人が受け継ぐことになるため、遺品整理を行う人に所有権が移るということになります。
しかしながら、相続人が相続放棄をした場合、遺品整理義務はなく、故人の持ち物を所有する権利もなくなります。
「遺品整理をしたくない」「相続権はいらない」という場合は、相続放棄をするのもひとつの方法になります。
孤独死現場の遺品整理は難しいのが現状
孤独死現場となると発見が遅れて死臭や害虫が発生している場合も多く、遺族が遺品整理を行うことを警察に止められる場合があります。
孤独死がおきてしまった中で遺品整理をするとなると、心理的負担が大きいということが一番の理由でしょう。また死臭や害虫を外に出してしまい、近隣住民に迷惑がかかるからという理由から大家さんが業者に任せてほしいということもあるようです。
また、長年故人と別居をしていたり、疎遠になっている場合、貴重品がどこに保管されているのかわからなくなっているのが現状です。
ここで言う貴重品とは以下のようなものを指します。
- 現金
- 貴金属
- 保険証券
- クレジットカード
- キャッシュカード
- 通帳
- 印鑑
- 年金手帳
- 各種契約書
- 身分証明証
しっかりと生前整理をされていたり、貴重品のありかを遺族に伝えている場合は問題ないのですが、孤独死される方の多くが、そのような段取りができていない実情があります。
中には「遺族もまったく知らない大金が急に出てきた」というようなケースも見られるため、業者に依頼する際には信頼できる業者を選ぶべきでしょう。
このような事情から、孤独死現場の遺品整理は自分達で実施するにしても、業者に依頼するにしても、難しいと感じられるのではないでしょうか。
先述したように、相続をした場合には、遺品整理を行う義務があるため、適切な方法を選ぶとともに、トラブルのないように遺品整理を進めていきたいものです。
孤独死現場での遺品整理の方法は2種類
孤独死現場で遺品整理の義務を負った場合、どのような方法で作業を進めていけば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
遺品整理の方法には2種類あるため、状況や要望に合わせて適切な方法を選ぶと良いでしょう。
特殊清掃業者の一時処理を利用して自分達で作業をする
孤独死現場での遺品整理の方法の1つ目は、遺族が自分達で作業をするという方法です。
ただし、長く遺体が発見されないことにより死臭や害虫が発生している場合は、遺品整理自体がが困難であることが多いです。
Sweepersではお客様が貴重品を快適に捜索できるよう、以下のような作業を「一時処理」として行います。
- 消毒
- 体液跡の除去
- 害虫駆除
- 簡易消臭
「全ての作業を業者に依頼したい」と思う方もいらっしゃいますが、やはり多くの方は「自分達で貴重品を捜索・管理したい」と思うことでしょう。
これらの作業をすることで、遺族が室内の貴重品を探せるレベルに持っていくことができ、臭いや害虫に脅かされることなく作業に集中できます。故人の最期の場所を見てしまうことでこれまでの故人の記憶が変わってしまう事のないよう弊社ではご親族様が貴重品捜索を行う際は一次処理をお勧めしております。
特殊清掃業者に依頼して作業をしてもらう
2つ目の方法は、長期間遺体が放置されている状態であったことから、お客様の代わりにSweepersが遺品整理の作業を丸ごと代行するという方法です。
長い間遺体が放置されることにより、腐敗が進み、そこから死臭や害虫が大量に発生しているというケースは珍しくありません。
孤独死の場合、発見までに2週間から数ヶ月ほどかかってしまうことも珍しくないため、遺族が気づいた時には、遺品整理どころか入室すらままならない状態となっていることもあります。
そのような状況下で、遺族が遺品整理を実施することは現実的に難しく、先述したように警察に作業を止められる場合もあります。
状況によっては無理に遺品整理を行うことで近隣トラブルに発展してしまう可能性もあるので、「どうしようもない」と感じたら、特殊清掃と遺品整理をまとめて依頼していただくのがベストです。
特殊清掃と遺品整理の両方を行う必要がある場合、一般的には「別の業者に依頼しなくてはならないのではないか?」と思われている方も多いことでしょう。
Sweepersではゴミ屋敷や孤独死現場の実績が数多くあるため、確かな技術をもって2つの作業をスピーディーに行います。また一般廃棄物収集運搬業許可も持ち合わせているため自社にて不用品回収も可能です。お取り置きや相続人様が形見分けでご自宅に運びたい場合も運送業許可があるため搬送が可能となっております。
この方法を利用される際には、都度写真やお電話で相談しながら作業を進めていくので、要望に沿った状態にもっていくことが可能です。
遺品整理においてもっとも気になる貴重品に関しても、「どこに何がありました」と報告させていただくため、安心してお任せいただければ幸いです。
さらに、清掃・消毒・遺品整理を行なっても状況が著しく悪い場合には、リフォーム、部分解体にも対応していますので、原状回復をしたうえで引渡しをご検討されている方にもおすすめです。
孤独死現場の遺品整理をおこなう際の注意点
遺体の発見が早く、あまり死臭や害虫が気にならない状態である場合、業者の力を借りずに自分達で遺品整理を行うというケースもあります。
また、Sweeoersの一時処理を利用される際にも、お客様が直接遺品を触ることになるでしょう。
どちらにしても、孤独死現場の遺品整理をする際にはいくつか注意点があります。 以下の項目に沿って説明しましょう。
特殊清掃が完了してから入室するのが望ましい
「自分達で遺品整理をしたい」という方は多くいらっしゃるのですが、基本的には特殊清掃が終わってから入室、遺品整理を行なった方が良いとされています。
その理由は、死臭や遺体から流れた体液に誘われて害虫やネズミなどが発生し、それらが感染症を引き起こす場合があるからです。
さらには、孤独死された現場を見てショックを受ける方も多く、特殊清掃が終わって部屋の安全性が確認できてから遺品整理を行うことが好ましいとされています。
窓を開けたり換気扇を回さない
孤独死現場の遺品整理を行う際には、死臭や害虫の発生、そして高い湿気からつい窓を開けたり、換気扇を回したりして作業をしがちです。
長期間密閉状態を維持していると、臭いが部屋全体に充満しているため、換気を回し部屋の臭いを外に出したくなりますよね。
しかし、窓を開けたり換気扇を回すことによって、死臭が近隣にも流れてしまったり、害虫が逃げ出して近隣に迷惑をかけることになってしまいます。 近隣トラブルを防ぐためにも、遺品整理は極力窓やドアを閉め切った状態で行うのが原則です。
マスク・手袋を装着して遺品整理をする
たとえ、業者が一時処理を行なったとしても、遺品には臭いや体液がこびり付いている場合があります。
素手で遺品を触ってしまうと雑菌から感染症を引き起こしてしまうこともあるため、遺品整理の際にはどのような状況でもマスクと手袋をする必要があります。
遺族が体調を崩してしまっては元も子もないため、必ず着用するようにしましょう。
もし可能であれば、エプロンや防護服などもあるとさらに良いですね。
残しておく遺品は清潔な状態にする
遺品の中にはさまざまな手続きが必要になる貴重品をはじめ、思い入れがある品物もたくさん残っているでしょう。
それらを手元に残したいという場合には、清潔な状態にして保管することが大切です。
遺体から離れた場所に置いてあった遺品に関しても死臭や雑菌が残っていることもあるので、面倒ではありますが、ひとつひとつ除菌スプレーなどを用いて消毒するようにしてください。
また、形見分けを検討されている場合には、渡す相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう、必ず清潔な状態にしておくことがマナーとされています。 特殊清掃業者の中には、残す遺品についてしっかりと消毒・消臭を行なってくれたり、不要な遺品を処分してくれるところもあるので、状況や要望に応じて相談してみましょう。
孤独死現場の遺品整理を特殊清掃業者に依頼する場合のポイント
孤独死現場では、遺品整理とセットで特殊清掃も依頼した方が安心です。
しかしながら、特殊清掃業者や遺品整理業者の中には、故人の貴重品や高価な品物が出てきても遺族に教えずにこっそり持ち帰ってしまう業者も一定数存在するのが現状です。
そのような業者に引っかからないためにも、こちらでは信頼できる特殊清掃業者の選び方について紹介します。
孤独死現場の特殊清掃に特化した業者を選ぶ
特殊清掃や遺品整理サービスをうたっている業者の中には、孤独死現場の作業実績があまりなかったり、遺品整理の知識がない場合も多く見られます。
そのような業者に依頼すると、特殊清掃、遺品整理ともに中途半端な状態となってしまい、消毒・消臭が十分ではない状態となってしまう場合があります。
知識や経験不足の清掃業者が異なった作業を実施すると、残った死臭や体液からまた害虫や害獣を呼び寄せてしまう可能性があります。 遺品整理とあわせて特殊清掃も依頼する場合には、施工事例などを確認し、確かな技術を持っているかどうかをチェックしてから依頼しましょう。
明瞭な料金体系
初めて遺品整理や特殊清掃を依頼する際には、「どれくらいの費用がかかるのか?」という点がもっとも心配になるのではないでしょうか。
優良な業者というものは、遺品整理・特殊清掃業者に限らず、誰が見ても一目で分かる料金体系を明示しているものです。
「どんな作業を依頼したらどれくらいの費用がかかるのか」という点がハッキリとホームページなどに記載されているか、確認しましょう。
作業の内容・流れを丁寧に説明してくれる
遺品整理や特殊清掃は一生の中でそう何回も依頼するサービスではありません。
したがって、初めて依頼する方が圧倒的に多く、中には作業内容や流れに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
優良な業者は作業の内容や流れを丁寧に説明し、不明点や疑問点があればどんなことでも答えてくれるスタンスをとっています。
Seepersでも何か分からないことがあれば、どんなに些細なことでもご質問いただければ回答いたします。
不用品の処分やお焚き上げにも対応してくれる
孤独死現場の遺品に関しては、ほとんどが臭いがついてしまっているため処分となります。
遺品整理業者の中には、遺品整理はしてくれるものの、不用品に関しては引き取ってくれないというところもあります。
不用品の処分を行なってくれないとなれば、遺族が改めて不用品回収業者などを探さなくてはならず、手間がかかってしまうでしょう。
Sweepersでは不用品の処分はもちろん、提携寺院にてお焚き上げも承っているため、要望に応じてご依頼ください。
さらに、Sweepersは解体業許可も取得しているため、お風呂の釜や給湯器といった住宅設備機器の取り外しから解体工事、改修工事まで対応可能です。
お客様の要望に応じて自由に作業内容を組み合わせることができるので、お気軽にお問い合わせください。
施工事例やお客様の声が掲載されている
どのような業者であっても、初めて依頼する場合、「本当に依頼して大丈夫なのかな?」と不安な気持ちになってしまうのは当然のことですね。
そのような不安を解消できるのが、施工事例やお客様の声です。
「今までにどのような場所でどんな作業を行なってきたか」や「実際に依頼したお客様がどのように感じたか」を明示している業者は信頼できるでしょう。
初めて業者に依頼する際には、そういったところをチェックして、自分の中にある不安や疑問を解消してから依頼することをおすすめします。
まとめ|孤独死現場の遺品整理は特殊清掃とセットで依頼するのが正解
孤独死現場の遺品整理となれば、「どうしたら良いかわからない」と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
長期間放置されていた遺体を見て、その惨状からショックを受けてしまう方も少なくないと思います。
そういう時こそ、私たち特殊清掃業者の出番であり、遺品整理と合わせて、お部屋をクリーンな状態に戻すことはもちろん、大切な遺品を探し出すお手伝いをさせていただきます。
遺品整理・特殊清掃業者の中には悪質な業者も多く存在し、中途半端な作業を行うばかりか、現金や高価な品物を横領されたというひどいケースも耳にします。
私たちはお客様に信頼していただいた上で寄り添って各種作業を行うことを第一としていますので、孤独死現場の遺品整理にお困りの方はお気軽にご相談ください。