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ごみ屋敷は女性のほうが多いって本当?
ニュースや新聞などでよく目にする「ごみ屋敷」ですが、他人ごとのように思っている方も多いのではないでしょうか?
確かに普段から整理整頓を心掛けている人や、物を出しっぱなしなのは気持ちが悪いという人には遠い話に思えるかもしれません。
下記の資料は全国 1,741 市区町村におけるごみ屋敷の認知割合です。
この資料からも分かるように、家の外から見ただけではゴミ屋敷かどうかを判断することはできないだけで、実はあなたのまわりにもゴミ屋敷で悩んでいる人がたくさんいるかもしれないのです。
※環境省「令和4年度 ごみ屋敷に関する調査報告書資料」参省https://www.env.go.jp/content/000123210.pdf.pdf
ごみ屋敷になっている割合・・実は男性よりも女性の方が多いと言われています。
それには明確な理由があり、それに基づいた実際のケースが数多くある為決して楽観視することはできません。
ここではその理由や対処法について、詳しく解説していきます。
ごみ屋敷の女性の多くに共通する点とは?
そもそもなぜ、ごみ屋敷には女性が多いといわれるのでしょうか?
女性の方からしたら、「男性のほうが面倒くさがって片付けしないでしょ!?」とお思いの方もいるのではないでしょうか?
ゴミ屋敷の女性は、無職の方やキャリアのある方、主婦の方など年齢職業はさまざまです。
そのため、どのような環境にある女性でもゴミ屋敷化する可能性があります。
現にゴミ屋敷の清掃を行っている私も平日は「疲れたから休日にまとめてやればいいや」と家事をさぼってしまう事なんて珍しくありません。皆さんそんなものですよね?
仕事が多忙で時間がない
年齢や職業がさまざまという話を前文でも述べましたが、教師や看護師、保育士、介護職など、仕事中心の生活になってしまいがちな職業の方に多い傾向があるというのも一つの事実です。
近年では、新型コロナウイルスにより医療従事者の労働環境が問題になりましたが、そのような生活のペースが仕事中心になってしまう方は、洗濯物が溜まりっぱなしになっていたり、インスタント食品やお弁当のごみが捨てられずに溜まっていくというケースが多くあります。
ここまで読まれて「わかるわぁ~!」と思う方もいるはずです!!
ストレス過多による衝動買い
ネットショッピングが普及したことにより、今では隙間時間に気軽に物を買ったり手に入れたりすることができるようになりました。
それにより、好きな「物を買う」ことでストレスを解消するという方も少なくないのではないでしょうか?
「衝動買い」という言葉が存在するように、その時に必要な物だと思っても後々、不要になり結果的にそれらが溜まっていってしまいごみ屋敷の原因となってしまうケースも少なくありません。
実際に私たちが作業した現場の多くで、未開封のままAmazonなどの通販の箱が散乱していることがあります。
片付けや掃除が苦手
こまめに片付けや清掃ができないといった方もごみ屋敷になりやすい傾向があります。
また、物を捨てられない気持ちも大きな要因の一つです。
例えば、コンビニ弁当のごみや物が入っていた包装などが目の前にあっても、後で片付けるからとそのままにしてしまい、ゴミが積み重なっていくパターンもあります。
積み重ねられたゴミは片付けが後回しになり、積み重ねられたゴミが当たり前の光景となり、次第に気にも留めなくなってしまいます。慣れは怖いものです。
孤独感
ごみ屋敷の方の多くは単身者です。
元々はしっかりと片付けを行えていたのに、進学や就職、または配偶者や両親と死別や何らかの理由により、親族や周囲との疎遠が生じてしまい孤独感によって整理することができなくなってしまったというケースもあります。
全ての方がそうだとは一概にはいえませんが、他人の目を意識しなくなってしまうなど精神的な部分が大きな要因の一つになっているのではないかと考えられています。
ごみ屋敷においてのリスクとは?
リスク① 健康への悪影響
生活をしている中でどうしても埃や塵ごみは発生してしまいますが、
それだけでなく、カビやダニなど感染症やアレルギーの原因物質が発生してしまう可能性もあります。
カビには、真菌性肺炎、白癬菌(はくせんきん)などの感染症を引き起こすほか、喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状をもたらす場合もあります。
ダニも同等で、気管支ぜん息やアレルギー性疾患の原因になるといわれています。
それらの発生を防ぐには定期的な清掃が必要になりますが、室内にごみや物が多くある場合、たとえ清掃を行ったとしても予防には、不十分の可能性が非常に高いといえます。
リスク② 害虫やネズミの発生
一般的に害虫といわれるものは、ダニやゴキブリなどですが、これらは人間が残した食べ物のカスや髪の毛、フケなどの有機物をエサとしています。
ごみが多いということはそれだけ、それら害虫のエサが豊富にあるということです。
何らかの対処をしなければどんどん増え続けていき、最終的にネズミをおびき寄せてしまう可能性があります。
リスク③ 溜まったごみによる悪臭の発生
食べ残しや生ごみの腐敗、雑菌やカビの繁殖など、臭いの元となる物を放置すればやがて悪臭が発生します。
人間とは慣れてしまう生き物で、普段生活している環境下で悪臭が発生すると一時は不快に思うかもしれませんが、怖いことにその臭いにも慣れていってしまうのです。
悪臭が悪化してしまうと最悪の場合、隣近所まで悪臭が漏れだし、それが原因でゴミ屋敷化していることが発覚してしまうこともあります。
下記は、ごみ屋敷事案を認知している市区町村数におけるごみ屋敷の認知方法の統計です。
※環境省「令和4年度 ごみ屋敷に関する調査報告書資料」参省https://www.env.go.jp/content/000123210.pdf.pdf
これを見ると約90%近くの事案が周辺住民からの通報であることが分かります。
リスク④ 火災発生のリスク
ごみ屋敷の多くは可燃性のもので溢れていることが一般的で、一度室内で出火してしまえば瞬く間に燃え広がってしまうでしょう。
また、ごみ屋敷の多くは掃除が隅々まで行き届いていない可能性があります。
その場合、コンセント付近に埃が溜まり、その溜まった埃が湿気を吸収してしまい電気を通しやすい状況を作ってしまうことによって発火する「トラッキング現象」を引き起こしてしまう可能性があります。
その他にも、積もったゴミ屋敷に暮らしていた女性宅ではライターがごみに突き刺さった状態で置いてあり、そのまま他のゴミに隠れてしまい発火してしまったという現場の清掃も行ってきました。ゴミ屋敷が原因の火災はすくなくないのです。
リスク⑤ 賃貸の場合は強制退去になる可能性も
アパートやマンションなどの賃貸物件の場合、すぐに強制退去となる可能性は低いですが以下のような場合は、強制退去が認められるケースがあります。
- 3ヶ月以上の家賃滞納
- 貸主と借主の信頼関係の破綻
- 契約内容に違反する
(例 共有部へのゴミの被害 近隣への被害など)
強制退去になった場合、退去するだけで問題ないかというとそうではありません。
家賃を滞納している場合はその料金を支払い、それに加えごみを撤去する費用、清掃費用など
いわゆる「原状回復費用」を支払わなければなりません。
ごみの量や汚れ具合にもよりますが、決して安いものではありません。
まだ間に合う‼自力で解決するための3つのステップ
STEP1 ごみや不要なものを処分する
準備するもの
- 手袋、マスク
- ゴミ袋
- 不要な紙「新聞紙など」
- 殺虫剤
- 段ボール
貴重品や生活必需品などは分け、明らかなごみ「空のペットボトル、紙くず、プラスチック類」などの可燃ごみ、不要なものはすべて捨てましょう。
期限が残っている食品、洗剤などの生活必需品や写真アルバム、思い出の品などは例外ですが、基本的に「いつか使うかもしれないから」という判断は、結局いつまでも捨てられずにごみが溜まっていってしまう傾向があるため、なるべくしないようにしましょう。
割れた食器や、ガラスなど怪我をする恐れのある物は不要な新聞紙などで梱包しておくと良いでしょう。
また、万が一虫が発生していた場合に備えて殺虫剤も準備しておきましょう。
ごみを仕分け、処分する際には、各地域の自治体により規則が異なる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
家族や友人に手伝ってもらう
なかなかごみの量が多く、1人でやるのが困難だと思う方は家族や友人に相談するのもありでしょう。
他の人の目が気になるという方もいるかもしれませんが、現在の状態が悪化してしまってからやむを得ず伝わってしまうよりは事前に伝えてよく相談する方が好ましいでしょう。
STEP2 室内の清掃
整理整頓の前にごみの処分が終わった後は室内の清掃を行いましょう。
用意するものは「手袋、ほうき、掃除機、雑巾、洗剤、バケツ」などの基本的な掃除用具で十分です。
まず、ほうきや掃除機などで床だけでなく、収納棚や家具の隙間まで、埃や大まかなごみを処理しましょう。
その後、雑巾がけやモップがけを行います。
ここで注意しておきたいのが、生ごみなどから排出された液体です。
これは放っておくと、床にこびりついて通常の清掃では取れなくなってしまう場合や、新たな虫をおびき寄せてしまう可能性があります。
水拭きで取れない場合は、洗剤を用いて清掃しましょう。家庭用の洗剤で十分です。
STEP3 整理整頓
室内の清掃が終わったら最後に整理・整頓を行いましょう。
あらかじめ分けておいた物を収納し、物を出しっぱなしの状態にしないようにしましょう。
ここでのポイントは、物の定位置を決めておくことです。
毎回、置く場所が異なると次第にどこにものがあっても気にしなくなってしまう可能性があり、その結果またごみ屋敷の道をたどってしまう可能性があります。
そうならないためにも、普段から整理・整頓を心掛けておくことが大切です。
ごみ屋敷の再発防止・予防策
1.床が見える状態を維持する
床には、極力物を置かないようにすることを意識することが大切です。
というのも、ごみ屋敷になる人の特徴として床に物があっても気にならないというのがあります。
「塵も積もれば山となる」という言葉がありますが、決して良い意味だけでなくごみ屋敷においても同じ事が言えます。
普段からその辺に物を放り出した状態にしないことを心掛けましょう。
2.毎週(定期的に)ごみを出す
各地域によってこの曜日は〇〇ごみの日と定められています。
物事を後回しにしてしまう人もごみ屋敷になりやすい人の代表的な特徴として挙げられます。
まだ、溜まっていないから溜めてから出そうではなく、しっかりと定期的に出すことでごみ屋敷の予防に繋がります。
3.周囲とのつながりを持つ
家族や友人など、何らかの形で周囲との関係を保つこと、あるいは構築することも重要です。
これは、女性だけでなく高齢者にも多い傾向ですが、人が家にくることがなくなると、部屋の掃除をしなくなって、部屋の見た目もこだわらなくなり、ゴミ屋敷に住んでいても気にならないようになってしまうケースがあります。
周囲との関係を断ってしまうことにより、「精神状態」にも不安が生じやすく、それらを予防するために誰かを人に呼ぶという状態を定期的に行うことで、「周囲からの目」という観点だけでなく、自らの精神的な部分においても良い環境を創ることが可能です。
自力での解決が困難な場合
これまでは自力での解決策についてお話させていただきましたが、どうしてもそれが困難な場合があるのも事実です。
例えば、仕事の都合上どうしても時間が取れない場合、身体に何らかの障害があり作業が難しい場合などがあります。
これらの状態に当てはまる場合はいったいどのような方法を取ればよいのでしょうか?
専門業者に依頼する
自力での解決が困難な場合にとれる最善の手段として「専門業者」に依頼するということが挙げられます。
業者に依頼する場合には多くのメリットが存在します。
ここでは、業者に依頼するメリットについて解説していきます。
メリット① 短期間での作業が可能
ご自身で行う場合と業者とで大きく異なる点として、作業期間が第一に挙げられます。
ごみ屋敷の清掃において最も時間の掛かる作業が、「ごみの分別」です。
ごみは、【可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみ・処理困難物】など多くの種類に分類されます。
普段から家庭で分別を行っている方は、ある程度ご理解いただけているとは思いますが、この作業が最も時間を要します。時には分別するだけでも、2~3日程掛かってしまう場合もあるでしょう。
しかし、業者であればそれらの知識を有しているため、自力で行うよりも確実に素早く作業をすることができます。
部屋の間取りによっては、最短で2時間ほどで作業を終えることが可能な場合もあります。
メリット② 洗濯機や冷蔵庫などの大型家具も対応可能
もし、仮に使わない大型の家具がある場合それらもまとめて対応することが可能です。
特に女性が1人で片付けを行う場合など、大型家具ともなればそれなりの重量もあるため、それらを処理するのは容易なことではありません。
その点、業者であれば搬出するだけでなく、その後の処理まで任せることができます。
メリット③ 不用品の買い取りを行ってくれるケースもある
不用品の中には、価値のあるものが含まれている場合があります。
例えば、貴金属類やスマホやパソコンなどの電子機器類、ブランド物のお酒などさまざまなものがあります。
それらをご自分で把握できている場合は問題ありませんが、自力で片付けを行った際に誤って捨ててしまったというケースもよくあります。
基本的に業者が作業を行う場合は【貴重品】を見つけ出すことも優先事項に含まれているため、「価値があるものを捨ててしまった」ということが起きる可能性は限りなく低いといえます。
また、最終的な判断はご依頼者の方になるため、それら「価値のある物」を不要と判断した場合でもその場で買い取ってくれる業者もあります。
メリット④ 女性スタッフ対応の業者もある
ごみ屋敷の住人が女性の場合は、下着や生理用品もあるなどの理由で男性のスタッフだと依頼しにくいといったケースもあります。
その際に、Sweepersのように女性スタッフで対応してほしいという要望に応えてくれる業者も中にはあります。
ごみの中には、男性の目が気になるものがあるという方もいるのではないでしょうか?
そういった場合に安心して作業を任せられるように、女性スタッフのみでの対応を可能としている業者があるのも1つの大きいメリットなのではないでしょうか。
手遅れになる前に早急な対処を
これまで、女性のごみ屋敷においての原因・解決法についてお話させていただきました。
もちろん、ごみ屋敷になってしまわないように未然に予防していくことも大切なのですが、ここでのポイントは、例えその状況下に置かれたとしても「一人で悩まなくてもよい」ということです。
誰しもがごみ屋敷にしたくてしている訳ではなく、明確な原因があるのは確かで、致し方なくそうなってしまったという場合もあるのです。
自分自身がごみ屋敷で悩んでいる場合、誰かを頼ることは決して間違いではありません。
家族や友人には頼れないという方は、まずは私たちを頼ってください。
私たちがあなたの環境がいい方向に進むようにお手伝いをさせていただきます。