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ごみ屋敷は引っ越し業者に断られる!?
今回は、「ごみ屋敷の引っ越し」に観点を置いてお話させていただきます。
結論から申し上げますと、ごみ屋敷の状態からの引っ越しはできません。
正確にいうと、「引っ越し業者に依頼しても断られてしまう」ということです。
まずは、引っ越し業者に依頼することが難しい明確な理由について解説していきます。
理由① 全体の作業時間が読めない
ごみ屋敷からの引越しは、不用品の分別や処分に時間がかかり、作業終了時間が予測しづらい現状があります。
引っ越し業者は通常、一日に数件の引越しを行うためごみ屋敷から引越しを行うと、引越し作業が予定した時間を大幅に過ぎてしまう可能性が高く、その日予定していた荷物の運搬が行えなくなってしまうなど、後に待っている他の顧客に迷惑を掛けてしまう恐れが非常に高いことから、業者としてもあまりリスクを負うことができないのです。
理由② 不用品の仕分けや処分は対応外
あくまでも「ごみ屋敷の状態」であることが前提ですが、ごみ屋敷には多くのごみがあります。
その場合、新居に持っていく物とごみなどの不用品を仕分ける必要があります。
さらに、その仕分けた「不用品」を処理しなくてはいけない訳ですが、当然これらの作業も引っ越し業者にとっては専門外のため請け負ってはくれません。
扶養かどうかの判断は家主様しかできないものですから当然ですよね・・。
基本的な引っ越しの流れ
そもそもごみ屋敷に限らず、基本的な引っ越しの流れを理解しているかというのも重要な点の一つです。
正しい手順を踏まなければ、通常の引っ越し作業さえ行うことができません。
スムーズに引越し準備を進めるための基本的な流れについても知っておいて損はないでしょう。
1.引っ越し日時の決定
引っ越しをする際は、物件探しをする時点で大体の「引越し時期」というのを決めているかと思いますが、実際に契約が決まったあとは、具体的な「引越しの日時」を決める必要があります。
基本的には引っ越しの1~2ヶ月前までに日時を決めておくと良いでしょう。
2.引っ越し業者を決める
運がよければ直前でも応じてもらえることもありますが、3月から4月上旬にかけての引越し時期は、引越し希望者が多くなるため、見積もりの連絡が直前になるほど、希望日の予約が取りにくくなり、場合によっては断られてしまうこともあります。
余裕を持って1カ月前くらいに引越し業者に見積もりを依頼しておくのがおすすめです。
※引越し時期の3月はかなり余裕をもって依頼してくださいね。
3.あらかじめ処分するものを決めておく
一般的に、引越し業者に見積もりを依頼すると、訪問見積もりか電話見積もりを行う流れになりますが、それまでに、処分するものを決めておき、できるだけ正確な荷物量を伝えられるようにする必要があります。
特に、ソファや冷蔵庫などの大型家具は引越し費用に影響しやすいため、持っていくか処分するかを見積もり前に決めておくと良いでしょう。
不要と決まった物は事前に「ごみとして処分」するか「リサイクル業者に引き取ってもらう」などして処分しておきましょう。
4.各所への引越し手続きをする
水道、電気、ガスなどの公共料金の引っ越し手続きを行いましょう。
これらも引っ越し時期に合わせて混雑することが予想されるため、余裕を持って行っておくことでスムーズに引っ越しを済ませることができます。
また、転出届・転居届の申請など役所に関する手続きも忘れずに行いましょう。
5.荷造りをする
引っ越しの7日~10日ほど前に、残りの日数で使うものを考えながら、片付けて問題ないものからダンボールなどに詰めていきましょう。
この時に貴重品は業者に頼む用の梱包には混ぜず、必ず自分で運ぶように分けておきましょう。
※トラブルにならないためにも重要です。
以上が一般的な引っ越しの大まかな流れですが、これらはあくまで通常の場合です。
では、ごみ屋敷の正しい手順とは何なのでしょうか?
ごみ屋敷から引っ越すための3つのステップ
ごみ屋敷から引っ越す際に気を付けておきたいのが、ごみ屋敷の場合は引っ越し業者に依頼する前に清掃を行う必要があるということです。
ここでの清掃とは、単に「掃除」のことを示しているのではなく、物をある程度処分し一般的な状態に戻すことを意味しています。
その状態に戻すことで初めて、引っ越し業者に依頼することが可能です。
STEP1.ごみの処分
作業自体は通常の引っ越しと、さほど変わりません。
しかし、全体的な物量はごみ屋敷の方が遥かに多いことが予想されます。
ここで取る方法として、「自力で片付ける」か「専門業者に依頼する」という2つのパターンがあります。
自分で片付けを行う場合
最初に言っておきたいのですが、ふくらはぎ以上に積もったごみ屋敷を自力で片付けようとするのはあまりお勧めできません。
なぜならば、
- 時間と手間がかかる
- ごみや不要な物を処分する際の運搬問題
- 環境によって清掃が不十分になってしまう可能性がある
予め、引っ越し日程が決まっている場合はそれまでに片付けを行う必要があります。
自力で行う際にまず課題となるのが、「作業時間」です。
ごみには「可燃ごみ」「不燃ごみ」「粗大ごみ」など多くの分類があります。
それだけでなく、ごみが大量にある場合はそれらを処分する際の運搬なども考えて車両の準備もしておかなければなりません。
引っ越すからといって、地域のごみ捨て場に大量のごみを放置することはやめましょう。
家族や友人の手伝いがあったとしても、ごみの分別や処分には時間がかかってしまうことは確かです。
ゴミ屋敷清掃の専門業者に片付けを依頼する場合
専門業者を有効的に活用することで、多くのメリットを得られる可能性があります。
- 短期間で作業を終えることができる
- 分別から処分まで一括で行ってくれる
- 貴重品を見つけ出してくれる
- 不用品を買い取ってくれる業者もある
業者に依頼した際の最大のメリットは、短期間での作業が可能という点ではないでしょうか。
専門業者は、作業の正確さもそうですが、いかに効率的に作業を進めるかという点が求められます。
そのため、自力で行う場合よりも大幅に時間を短縮することが可能です。
引っ越しの際に出るごみの中には、洗濯機や冷蔵庫、ソファなどの大型家具がある場合があります。
処分すること自体も大変ですが、それらを搬出・運搬するのも容易ではないでしょう。
その際、業者にすべてを任せられるというという点も大きなメリットの一つではないでしょうか。
また、依頼者の方が不要と判断したものの中には、「価値がある」場合があります。
その場合、弊社のように業者が買い取りを行ってくれるケースがあります。
ゴミ屋敷の清掃業者に依頼した場合は分別から処分さらには買取、清掃まで行ってくれるメリットがあります。
※ゴミ屋敷の清掃業者も余裕をもって依頼しましょう。
STEP2.清掃を行う
ごみの仕分け、処分が終わった後に清掃を行います。
これも「自力で行う場合」と「清掃業者に依頼する」方法があります。
少しでも費用を浮かせるという意味では「自力で清掃を行う」という方法を取ろうとする方も多いのではないでしょうか。
しかし、自力で清掃を行う際にはさまざまな問題が生じる可能性があります。
たとえば、溜まっていたごみが腐敗し床にこびりついてしまい、通常の清掃では汚れが取れないといったケースもあります。
そういった場合に対処できるのが清掃業者です。
自力で清掃が困難と判断した場合には、一度相談してみても良いかもしれません。
STEP3.引っ越し業者に依頼する
これまでのSTEP1、2を行ったうえで初めて引っ越し業者に依頼することができます。
引越し業者に見積もりを依頼し、実際に業者が自宅を訪問し、依頼内容の確認と見積もり書の作成が行われます。
それが完了すると、荷物の受け渡しができ、最終的に荷物の搬出・搬入を行うことができます。
ごみ屋敷から引っ越しをする際に注意しておくべきこと
ごみの片付けは早めに行う
ゴミ屋敷からの引越しは、通常の引っ越しよりも時間を要するため、準備は早めに行っておくことが重要です。
まず、自力で片付けるか業者を利用するかを決め、自分で片付けると決めた場合は少しずつごみの処分を進めておきましょう。
さらに、ハウスクリーニングも依頼する場合は、片付けに加えた時間が必要になる為できるだけ早めに行うのが重要です。
余裕を持って準備をしておけば、臨機応変にトラブルに対応することもできます
費用の総額
引っ越しを行う際に最も懸念される点は「費用」の部分だと思います。
具体的に掛かる費用としては、
- ごみの処分費用
- 清掃費用「原状回復費用含む」
- 引っ越し業者に払う費用
ごみの処分と清掃に関しては2つのパターンがあることをご説明させていただきましたが、そもそもなぜこれらが必要になるかというと、多くの賃貸物件の場合、「原状回復義務」があることが主な理由になっています。
そのため、ごみの処分費に関しては必ず必要になってきます。
一方で、「清掃費用」の点で、その物件の契約内容によっては多少異なる場合もありますが、基本的には入居者の清掃義務は明確に表記されていない場合がほとんどです。
しかし、原状回復には「清掃」も必ず必要になってくるため、退去立ち合い時に調査が入り、原状回復するにあたってどのくらいの費用が必要になるか調査が入ります。
ここでポイントですが、先ほども説明した通り、事前に清掃業者に依頼し予めハウスクリーニングを行っておくと、退去時に管理会社から請求される費用を削減できる可能性があります。
大がかりな原状回復工事が必要になる場合がある
ごみ屋敷において発生しやすいケースですが、蓄積された生ごみなどから液体が漏れ出し、それが床や柱を腐らせてしまった結果解体して張り直しが必要になるといった場合があります。
一般的に、普通に生活していて起こりうる汚損や経年による劣化等の回復は、賃借人が支払う範囲外といわれていますが、故意や不注意によるものは賃借人が原状回復費用を負担しなければなりません。
修繕費は入居時に支払った敷金・保証金から支払われますが、汚損や劣化の程度によっては上回って請求される恐れもあるので注意が必要です。
Sweepersでこれまで作業したごみ屋敷清掃の場合ごみによる圧力で室内の壁が抜けてしまっていたり、窓枠が歪んでしまい原状回復にかなりの費用が掛かってしまった事例があります。
家具付き物件の場合は再度契約内容の確認を
賃貸の中には、家具付き物件というのがありますよね。
洗濯機や冷蔵庫など絶対的に必要になる家電製品などは、なかなか値が張るものが多いです。
引っ越しを考えた際に、家具付き物件にしようかなと考えたことがある方も多いのではないでしょうか。
そこで一つ注意点ですが、家具付き物件の中には退去時に付属していた家具をすべて処分しなければならないといったケースがあります。
一般的に家具付き物件と聞くと、入居者が代々使用していくものだというイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、物件によって別の入居者が決まる毎に新しい物に取り換える場合もあり、その場合、前の入居者が処分するといった契約内容になっているケースもあるので注意が必要です。
新居をごみ屋敷にしないための対策
対策① 定期的なごみ出しを忘れない
どの地域にも毎週〇曜日は〇〇ごみの日とルールが決まっていますよね。
住まいの自治体が変わればごみ出しルールも変わりますが、ごみ出しルールが変わったことで、「どうすればよいのか分からない」とごみをそのままにしておくことが、再度自宅をごみ屋敷にしてしまう原因に繋がってしまいます。
その事態を避けるためにも、ごみ出しルールをきちんと把握し、定期的なごみ出しを忘れないことが重要です。
対策② 床が見える状態を維持する
ごみ屋敷は足元からとよくいわれます。
片付ける場所が定まっていない場合や、後で片付けようと思ってその辺に放り出してしまうことを続けてしまうと、やがて床に物が散らばっていても気にならなくなってしまい、結果またごみ屋敷になってっしまったというケースが多くあります。
収納場所をきちんと定め、正しい場所に収納する習慣を身に着けることが再発防止に繋がります。
対策③ 周囲との関係を保つ
家族や友人など誰でもいいので、定期的に人を招くということがごみ屋敷の防止に繋がることもあります。
ごみ屋敷になってしまう理由として、周囲からの孤立、つまり人との関わりがなくなってしまうことによって、周囲からの目もなくなり気にする必要がないと考えてしまう方も多いのです。
これを防ぐために、地域活動に積極的に参加したり、友人や家族との関係を良好にしておくことで周囲との距離感を一定に保つことができます。
対策④ 経験を忘れない
ごみ屋敷にしてしまったことがあるという方は、その経験を忘れないようにすることも大切です。
引っ越しだけでなく、ごみ屋敷を解消するのにはそれなりの労力と時間、それに費用も掛かります。
それだけでなく、少なからず何らかの形で周囲へ迷惑を掛けてしまうことになります。
その時の状況を忘れずに、決して繰り返さないようにするという気持ちを常に心掛けておくことが大切です。
悪質な業者に注意
※神戸新聞NEXT引用https://www.kobe-np.co.jp/news/backnumber2/202112/0014947396.shtm
業者に依頼することでさまざまなメリットがあるというお話をさせていただきましたが、
一方で、悪質なトラブルに巻き込まれてしまう方がいるのも事実です。
近年、清掃業者や整理業者が急増したことに連れ、悪質な手口を使って金品や貴重品を狙う業者が出てきてしまいました。
次第に、検挙されてきてはいるものの未だ完璧な対策ができていないというのもまた、事実です。
そのため、依頼する側も信頼できる業者か否かを見極める必要があります。
業者を選ぶポイントについては以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 作業に必要な「許可」や「届け出」の有無
- 料金の内容(見積書の内容)は明確か
- 実績や施工事例はあるか
- 対応が丁寧(些細な疑問にも答えてくれるか)
業者は基本的に自社のホームページを持っています。
その中にこれらの記載、または対応時に不適切な対応がないかしっかりと確認しましょう。
まとめ
これまでごみ屋敷の引っ越しについてお話させていただきましたが、ここで忘れてはならないのが、誰にでも起こり得る現状だということです。
「自分は家族と暮らしているから大丈夫」や「普段から綺麗にしてるから」とさまざまな意見があると思いますが、いつ何時何らかの影響によって、その環境が変化してしまう可能性もあります。
決して油断はせず、正しい対策法とそうなってしまった時の対処法を事前に知っておくことで未然に防ぐことができ、慌てずに対応することができます。
もし、あなた自身やあなたの身の回りで悩んでいる場合は、信頼できる業者にぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
Sweepersでは茨城県だけでなく関東の全域のごみ屋敷の清掃から引っ越しまですべて自社で対応しております。
お時間のないお引越しなどもご相談ください☺