
近年、豪雨や台風、ゲリラ豪雨による河川の氾濫や内水氾濫が、決して珍しい出来事ではなくなってきました。ある日突然、大切な自宅や実家、店舗が泥水に浸かってしまう――そんな事態に直面したとき、誰しもが冷静ではいられません。
「床も壁も泥だらけで、どこから手を付ければいいのか…」「大切な家具や家電が水没してしまった」「なんとなく生臭いニオイが漂い始めている」「これからカビが生えてきそうで怖い」
この記事では、孤独死現場の遺品整理や特殊清掃で培った「衛生環境を取り戻すプロ」である私たちSweepers(スウィーパーズ)が、水害で家が浸水した際に、「何を、どの順番で行うべきか」「どこまで自分で行い、どこからプロに頼むべきか」を、分かりやすく解説します。
この記事を読んでほしい人
- 台風やゲリラ豪雨で自宅が床上浸水し、泥だらけのリビングを前に「何から手をつければいいか」と呆然としている世帯主
- 家族総出で泥出しと水洗いは終えたものの、数日経っても床下の湿気や部屋の生臭さが取れず、健康被害を心配している主婦
- 遠方の実家が水害に遭い駆けつけたが、濡れた畳や家具の搬出作業が重労働すぎて、自分たちだけでは限界だと悟った息子・娘世代
- 大切なマイホームを長く守りたい、「中途半端な乾燥で柱が腐るのだけは絶対に避けたい」と考えている持ち家のオーナー
- 飲食店やクリニックなどが浸水被害に遭い、営業再開を急ぎつつも、お客様のために「臭い」と「衛生面」だけは完璧にしたい経営者
目次
復旧作業を始める前に!最優先すべき「安全」と「記録」

「一刻も早く片付けたい」というお気持ちは痛いほど分かりますが、ここは一度。はやる気持ちをぐっと抑えてください。作業を始める前に、必ずやっておくべき大切なことがあります。
まずは「身の安全」を確保する
水が引いた後の現場には、多くの危険が潜んでいます。
- 感電のリスク:電気配線やコンセントが濡れている可能性があります。室内に入る際は、必ずブレーカーを落としてください。
- 建物の倒壊リスク:基礎部分に亀裂が入っていたり、建物が傾いていたりしないか、外観をチェックしてください。
- ガス漏れ:ガスの臭いがしないか確認し、安全確認が済むまでは火気厳禁です。
特に電気・ガス・水道のインフラに関しては、専門業者の点検が終わるまで、自己判断での復旧は絶対に避けてください。
「被害状況の記録」は片付けよりも先に!
泥だらけの家財を外に出す前に、必ずカメラやスマホで現場の写真を撮ってください。
これは、後々の生活再建に欠かせない「罹災(りさい)証明書」の発行や、保険金の請求時に必要となる決定的な証拠になります。
- 家の外観:浸水の痕跡(水の線がついている壁など)が分かるように、4方向から撮影します。
- 室内の被害状況:各部屋の全景だけでなく、水に浸かった床、壁、家具、家電などを一つひとつ撮影します。
- 浸水の深さ:メジャーを当てて、「床から何センチまで水が来たか」が分かるアングルで撮影するとベストです。
「片付けてしまってからでは遅い」のです。辛い作業ですが、この一手間が後の経済的な助けになります。
公的支援と保険の手続きを並行する
片付けと並行して、事務手続きの準備も進めましょう。
- 罹災証明書の申請:お住まいの市区町村の窓口で手続き方法を確認してください。
- 保険会社への連絡:加入している火災保険や共済に「水災補償」が含まれているか確認し、被害状況を連絡します。
スイーパーズからのアドバイス
証拠写真を撮る際は、「メジャー」を当てて水位を撮影してください。もしメジャーがなければ、ご家族が横に立って撮影するだけでも、背丈との比較で深さの証明になります。また、冷蔵庫の中身など「廃棄する食品」の写真も忘れずに。家財保険の対象になる場合があります。これがあるだけで、後の補償額が大きく変わることがあります。
なぜ「水洗い」だけではダメなのか? 水害復旧の落とし穴

「泥を外に出して、床を雑巾がけして、数日乾かせば元通り」と思われている方も多いのですが、実はここに大きな落とし穴があります。
目に見えない汚染物質が残っている
洪水で流れ込んでくる水は、ただの雨水ではありません。
下水、側溝の汚泥、工場や農地からの化学物質、そして大量の細菌やウイルスを含んだ「汚水」です。
これらが床下の基礎部分や壁の断熱材、柱の隙間にまで入り込んでいます。
静かに進行する二次被害
表面上は乾いて見えても、壁の中や床下には湿気が残り続けます。
汚染された水を含んだ木材や断熱材をそのままにしておくと、数週間から数ヶ月後に次のような問題が発生します。
- カビの大繁殖:湿気を好むカビが一気に増殖し、アレルギーや健康被害の原因になります。
- 構造材の腐朽:木材腐朽菌が増え、家の柱や土台を腐らせてしまいます。
- 消えない悪臭:ドブのような臭いやカビ臭さが、いつまでも部屋に漂い続けます。
本当の意味での復旧とは、単に汚れを落とすだけでなく、「除菌・消臭・乾燥・防カビ」までを徹底して行い、衛生的な環境を取り戻すこと(=衛生復旧)なのです。
スイーパーズからのアドバイス
多くの現場で、「乾いたと思って床を閉じたら、数ヶ月後にカビだらけになった」という失敗を目にします。木材やコンクリートは、表面が乾いていても内部には大量の水分を含んでいます(含水率が高い状態)。業務用の強力な除湿機を使わずに自然乾燥だけで済ませようとすると、完全乾燥には夏場でも1ヶ月以上かかることがあると知っておいてください。
水害復旧の正しい手順と「衛生復旧」の流れ

では、具体的にどのような手順で作業を進めれば良いのでしょうか。一般的な一軒家や店舗を想定した、プロが行う復旧フローをご紹介します。
ステップ1:家財の搬出と仕分け
明らかに水に浸かって使えない家具、家電、畳、カーペットなどを外に運び出します。
濡れた畳や布団はカビの温床になりやすいため、早めの処分が必要です。自治体の災害ゴミのルールに従って出しましょう。
貴重品や重要書類は、濡れていても乾燥させれば使える場合があるので、安易に捨てないよう注意してください。
ステップ2:汚泥の除去と洗浄
床上の泥をスコップやデッキブラシでかき出します。
ここからが重要ですが、床下浸水している場合は、床板を剥がして床下の泥も取り除く必要があります。基礎部分に溜まった泥水は自然には乾きません。
その後、高圧洗浄機などを使って真水で泥汚れを徹底的に洗い流します。
ステップ3:徹底的な「乾燥」
洗浄と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが乾燥です。
業務用の送風機や除湿機を使い、床下や壁の中、断熱材まで含水率を下げていきます。
「窓を開けて換気」だけでは、壁体内の水分を抜き切ることは難しく、ここでの乾燥不足が後のカビ被害に直結します。
ステップ4:除菌・消毒・消臭(衛生復旧)
乾燥させただけでは、染み込んだ細菌やウイルスのリスクは消えません。
ここで特殊清掃業者の出番です。
専門の薬剤(逆性石鹸やアルコール、二酸化塩素など)を散布し、空間全体を除菌・消毒します。また、オゾン脱臭機などを使って、染み付いたドブ臭さを分解・消臭します。
ステップ5:防カビ処理
仕上げに、カビの再発を防ぐための防カビ剤を塗布または散布します。
ここまでやって初めて、安心して住める「衛生的な家」に戻ったと言えるのです。
スイーパーズからのアドバイス
よくある間違いが、「濡れている状態で消毒液を撒く」ことです。水分が残っていると消毒液が薄まってしまい、効果が半減してしまいます。「洗浄」→「乾燥(ここが最重要!)」→「消毒」という順番を絶対に守ってください。また、床下に消石灰を撒く昔ながらの方法は、現代の気密性の高い住宅では配管を錆びさせるリスクがあるため、推奨していません。
どこまで自分でやる? プロに頼むべき境界線

すべてを業者に依頼すれば安心ですが、費用もかかります。
「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」の線引きを明確にしましょう。
ご自身でも可能な範囲
- 被害状況の写真撮影
- 罹災証明や保険の手続き
- 明らかにゴミとなる家財の搬出(※怪我や感染症に十分注意してください)
- 室内の表面的な泥出しと拭き掃除
プロ(特殊清掃業者)に任せるべき範囲
- 床下の汚泥除去と洗浄:床を剥がす作業や、狭い床下での作業は危険を伴います
- 壁内・断熱材の汚染確認:壁を一部開口して内部の状況を確認する判断は専門知識が必要です。
- 完全な乾燥:業務用の大型送風機や除湿機がないと、深部までの乾燥は困難です。
- 除菌・消毒・消臭・防カビ:市販の消毒薬では効果が限定的です。プロ仕様の薬剤選定が不可欠です。
特に、「床下浸水以上の被害があった場合」や「小さなお子様・高齢者・免疫力の低いご家族がいる場合」は、健康被害を防ぐためにも、早い段階で専門業者へ相談することを強くおすすめします。
スイパーズからのアドバイス
汚泥の中には、破傷風菌などの危険な細菌が含まれています。ご自身で作業される場合は、必ず厚底の安全靴、ゴム手袋、防塵マスク、ゴーグルを着用してください。ちょっとした擦り傷から細菌感染し、重症化するケースも少なくありません。「泥出しは自分たちで頑張るけれど、最後の仕上げの消毒だけはプロに頼む」という使い方も賢い選択です。
失敗しない業者の選び方

いざ業者を探そうと思っても、「水害復旧」を専門に掲げている会社は多くありません。リフォーム会社、便利屋、清掃業者…どこに頼めば良いのでしょうか。
チェックポイント1:「衛生復旧」の視点があるか
単に「泥を出します」「リフォームします」だけでなく、「菌やカビへの対策」を明確に提案してくれるかを確認してください。私たちSweepersのような、孤独死現場の特殊清掃や遺品整理を手掛ける業者は、目に見えない菌や臭いとの戦い方を熟知しています。
チェックポイント2:料金体系が明確か
「現場を見てみないと分からない」と言われることが多いですが、概算の料金目安や、追加費用が発生する条件などを丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
チェックポイント3:保険申請のサポートがあるか
被災された方の負担を減らすため、火災保険の申請に必要な写真撮影のポイントや、書類作成のアドバイスをしてくれる業者は信頼できます。
スイーパーズからのアドバイス
業者に電話する際、「床下の断熱材はどう処理しますか?」と質問してみてください。もし、「そのまま乾かせば大丈夫」と答える業者がいたら、危険です。一度汚水を吸ったグラスウールなどの断熱材は、カビの温床になるため基本的には「撤去・交換」が必要です。こうした見えない部分の処理方針にこそ、その業者の専門性が表れます。
特殊清掃Sweepersの水害復旧サービス

Sweepersでは、孤独死現場の遺品整理や特殊清掃で培ったノウハウを活かし、水害被害からの「完全な衛生復旧」をサポートしています。
ワンストップで迅速対応
汚泥の除去から洗浄、乾燥、そして専用薬剤による除菌・消毒・防カビまで、一社で一括対応が可能です。複数の業者を手配する手間が省け、復旧までのスピードが格段に上がります。
24時間365日受付しておりますので、緊急時もすぐにご相談いただけます。
「見えない部分」へのこだわり
私たちは、壁の中や床下の湿度、菌の残留リスクを見逃しません。
「今は大丈夫そうに見えるけれど、半年後にカビが出るかもしれない」というリスクを想定し、徹底的な乾燥と防カビ処理を行います。
孤独死現場の消臭で培ったオゾン脱臭技術で、染み付いた泥臭さやカビ臭も根本から解決します。
お客様に寄り添う伴走支援
被災されたお客様の不安な気持ちに寄り添い、保険申請に必要な写真撮影のタイミングや、残すべきもの・捨てるべきものの判断など、専門家の視点でアドバイスさせていただきます。
「まずは自分でやってみたいけれど、やり方を教えてほしい」といったご相談でも構いません。
スイーパーズからのアドバイス
私たちが提供するのは「清掃」だけでなく、「将来の安心」です。水害に遭った家は「事故物件」のように思われがちですが、プロが適切な処置を行い、消毒完了の証明(施工報告書)を残すことで、将来的に売却する際などの資産価値の低下を防ぐことにも繋がります。家の寿命を延ばすための投資として、ぜひプロの技術をご活用ください。
【まとめ】安心して住める家を取り戻すために
水害による浸水被害は、時間が経てば経つほどカビや臭い、建物のダメージが進行し、復旧が難しくなっていきます。
大切な我が家を守るためには、「スピード」と「正しい手順」が命です。
まずはご自身の安全を確保し、被害状況を記録に残すこと。
そして、表面的な掃除で終わらせず、見えない部分の「衛生復旧」までを視野に入れること。
「どこまで自分でやっていいのか分からない」
「プロに頼むといくらかかるのか知りたい」
そんな時は、一人で悩まずにSweepersへご相談ください。
現状の写真を送っていただければ、概算のお見積りや、今すぐやるべき応急処置のアドバイスも可能です。
あなたとご家族が、一日も早く安心して暮らせる日常を取り戻せるよう、私たちが全力でサポートいたします。


2026.1.13



