「ゴミ屋敷」と聞いて、普通の人はどんな部屋を思い浮かべるでしょうか。
足の踏み場がなく、あちこちにゴミが散乱していて、悪臭を放っている部屋…
一般的なイメージは、そんなところでしょう。
自分の家がそんなことになってしまったときのことは考えたくないと思います。でも、たとえ「ゴミ屋敷」になってしまっても、過度に悲観することはありません。
「ゴミ屋敷」を片づけるためのポイントを知り、それを押さえれば、見るも無残な「ゴミ屋敷」も元の姿を取り戻すことができるのです。
目次
この記事で分かること

当たり前のことですが、「ゴミ屋敷」が生まれてしまう原因は、「そこに住む人がゴミを片づけられないこと」です。
ゴミを片づけられないのは、単に本人に片づける意思がないという場合だけでなく、身体的・精神的な理由に基づく場合もありますので、一概に本人を責めるのは正しくありません。
なぜゴミ屋敷になってしまったのか、と自分を責めるのではなく、まずは自分ひとりでも片づけられるのか、前向きに考えましょう。
本記事を読んで分かることは、次の3点です。
- 本人が片づけられない理由とは?
- 業者に頼らず自分で本当に一人でゴミ屋敷を片付ける方法
- 業者に任せるべきレベル
- ゴミ屋敷を片付ける様々なポイント
【警告】ゴミ屋敷を放置し続ける4つの危険なリスク

「仕事が忙しいから」「そのうち片付けるから」と、ゴミ屋敷状態を放置してしまうことは、単に部屋が汚いという問題だけでは済みません。
時間が経てば経つほど、生命の危険や社会的信用を失うリスクが高まっていきます。ここでは、特に恐ろしい4つのリスクについて解説します。
リスク1:火災発生の危険性が高まる
ゴミ屋敷で最も恐ろしいのが火災です。
部屋中に紙類や衣類などの「燃えやすいゴミ」が積まれているため、一度火がつくと瞬く間に燃え広がり、避難経路も塞がれて逃げ遅れる可能性が非常に高くなります。
- トラッキング現象: コンセント周辺に溜まったホコリが湿気を吸収し、発火する現象です。埋もれたコンセントからいつ出火してもおかしくありません。
- 放火のターゲット: 家の外にまでゴミが溢れている場合、放火犯に狙われやすくなるというデータもあります。
リスク2:健康被害(害虫・カビ・悪臭)
生ゴミや湿ったゴミを放置すると、ゴキブリ、ハエ、ネズミなどの害虫・害獣が大量発生します。これらは病原菌を媒介し、以下のような健康被害を引き起こします。
- アレルギー・喘息: 大量のハウスダストやカビの胞子を吸い込み続けることで、呼吸器系に深刻なダメージを与えます。
- 皮膚炎: ダニやノミが繁殖し、皮膚のかゆみや炎症を引き起こします。
リスク3:賃貸物件での「強制退去」と多額の賠償金
賃貸アパートやマンションにお住まいの場合、ゴミ屋敷化は契約違反(善管注意義務違反)となります。
- 強制退去: 悪臭や害虫によって近隣住民からクレームが入ると、大家さんや管理会社から退去を命じられることがあります。
- 高額な原状回復費用: ゴミの腐敗汁(液ダレ)で床が腐ったり、壁にカビが染み込んだりすると、退去時に数百万円単位のリフォーム費用を請求されるケースも珍しくありません。
リスク4:ライフラインの点検拒否・近隣トラブル
部屋を見られたくないあまり、ガスや消防設備の点検、配管清掃などを拒否し続けることになります。
- ガス漏れ・水漏れの発見遅れ: 設備点検ができないため、ガス漏れや水漏れに気づけず、マンション全体を巻き込む大事故に繋がる恐れがあります。
- 社会的孤立: 異臭によって近隣住民との関係が悪化し、地域で孤立してしまうケースが多く見られます。
【結論】リスクが顕在化する前に行動を
これらのリスクは、「いつか」起こるかもではなく、「明日起こる」かもしれません。
「火事になってから」「追い出されてから」では手遅れです。まだ取り返しがつく今のうちに、自力での片付け、あるいは専門業者への相談を検討してください。
自力で片付けるか?業者に頼むか?5つの判断基準

ゴミ屋敷を片付けようと思ったとき、多くの人が悩むのが「自分たちだけでできるのか、業者に頼むべきレベルなのか」という点です。
「頑張ればなんとかなる」と無理をして片付け始めたものの、途中で挫折してしまい、余計に状況が悪化してしまうケースは少なくありません。
以下の5つの基準のうち、1つでも「業者レベル」に当てはまる場合は、無理せずプロに無料見積もりを依頼しましょう。費用はかかりますが、数時間〜1日で確実に部屋がリセットされます。
逆に、「自力で可能」なレベルであれば、次の章で解説する「自力で片付けるための手順」に進んでください。
基準1:ゴミの量と高さ
【自力で可能】床が見えている、またはゴミが膝(ひざ)より下の高さ。
【業者レベル】ゴミが膝より上、または腰の高さまで積もっている。
ゴミが膝より上に積み上がっている場合、その量は見た目以上に膨大です。足場が悪く転倒の危険があるほか、下層のゴミが圧縮されて固まっているため、搬出にはかなりの体力と技術を要します。
基準2:ゴミの内容(質)
【自力で可能】コンビニ弁当の容器、ペットボトル、雑誌、服など、乾燥したゴミが中心。
【業者レベル】食べ残しなどの生ゴミ、中身の入ったペットボトル、腐敗したもの、排泄物がある。
生ゴミや液体が含まれる「湿ったゴミ」が多い場合、袋詰めする際に液漏れを起こし、床や壁に染み付いてしまいます。また、重量もかなり重くなるため、一般の方だけで処理するのは非常に困難です。
基準3:害虫・悪臭の発生状況
【自力で可能】 害虫は見当たらない、またはコバエが少し飛んでいる程度。マスクをすれば我慢できる臭い。
【業者レベル】 ゴキブリ、ウジ虫、ハエが大量発生している。玄関を開けただけで強烈な悪臭がする。
害虫が大量発生している場合、片付けのためにゴミを動かすと、隠れていた害虫が一斉に散らばり、近隣へ逃げ出す恐れがあります。業者は殺虫や消毒を行いながら作業を進めるため、近隣トラブルのリスクを最小限に抑えられます。
基準5:広さと確保できる人員・時間
【自力で可能】1R・1K程度の間取り。協力してくれる家族や友人が確保でき、週末を丸ごと使える。
【業者レベル】2DK以上の広さ。自分一人しかいない。退去期限が迫っている。
広さが2DKを超えると、ゴミの分別と搬出にかかる労力は倍増します。一般的に、ゴミ屋敷化した1Rを一人で完全に片付けるには、最低でも3日〜1週間程度はかかると考えてください。「今週末で終わらせたい」「来週引っ越し」という場合は、自力では間に合わない可能性が高いです。
ゴミ屋敷を片付ける時の事前準備

ゴミ屋敷をひとりで片づけようと決意したら、まずはしっかりと事前準備をしましょう。
普通の掃除なら大げさに考える必要はありませんが、ゴミ屋敷と言われるほど溜まりに溜まったゴミを片付けるには、事前準備を整えてから取りかからないと、大変苦労することになります。
どんな事前準備をすればいいか、具体的にご説明しましょう。
手伝ってくれる人を決める
自分ひとりでゴミ屋敷を片づけるには、かなりの体力を必要とします。すぐに疲れてしまい、まったく捗らない事態もありえます。
汚れきったゴミ屋敷の掃除はあまり気持ちのいいものではありませんので、なかなか片付かないと、だんだん気がめいってしまうかもしれません。
そんな状態に陥らずに、ゴミ屋敷をスムーズかつ効率よく片づけようと思ったら、誰かに手伝ってもらうのがおすすめです。
一度にひとりで片付けられる量にはやはり限界がありますので、人数が多ければ多いほど役割を分担でき、スムーズに片付けが進みます。
誰かが一緒に手伝ってくれると、片づけが効率的に進むだけでなく、精神的にも大きなメリットがあります。
ひとりで掃除していると作業に身が入らなくなったり、気分的がめいってなかなか思うように片づけが進まなくなってしまったりする可能性が高いでしょう。
誰かが一緒にいて掃除してくれることは大きな心の支えになりますし、ときにはお喋りをしながら片づけができるので、非常に気が楽になります。
ひとりでゴミ屋敷の片づけを始める前に、友人や知人に声をかけ、手伝いを頼んでみましょう。
余裕を持ったスケジュールを確保する
普通の掃除とは異なり、ゴミ屋敷を効率良く片づけるには、計画的なスケジュールを立てることが必要になります。
たかが掃除に大げさと思うかもしれませんが、通常の掃除ではありませんので、ゴミの量が多いほど片付ける時間は厖大に必要です。
1日片づけをして終わるレベルであれば、そもそもゴミ屋敷を心配するほどの悩みではありません。
丸1日かかっても一向に終わりが見えないほどゴミ屋敷化が進展してしまっているとき、あせって余裕をなくしてしまうと、元の木阿弥になってしまう可能性があります。
ゴミ屋敷を効率良く片付けるには、片づけのスケジュールを複数日に分け、ゴミの回収日に向けて片づけの段取りを決めて行うのが理想的です。
自分ひとりで片づける場合には、何日に分ければ回収日に合わせてゴミを減らせるか、誰かに手伝ってもらう場合には、どんな役割分担をすればゴミを早く片づけられるかを考えてみましょう。
1日だけでも誰かに手伝ってもらうだけでも、片づけはかなり捗ります。
ゴミ屋敷を自力で片付ける完全手順

「自力で片付ける」と決めたとしても、闇雲に始めるのはNGです。無計画に始めると、出したゴミで足の踏み場がなくなり、途中で挫折してしまう原因になります。
プロも実践している「効率的に片付けるための鉄則」に沿って進めましょう。
STEP 1:まずは道具の準備から
ゴミ屋敷の片付けは、通常の掃除とは装備が異なります。身を守り、効率よく進めるために以下のものを揃えてください。
- 厚手のゴミ袋(45L〜70L): 「ゴミ袋」はいくらあっても足りないはずです。ゴミの量にもよりますが、まず100枚以上は用意することをお勧めします。破れにくい「厚手」タイプを選びましょう。※自治体によりごみ袋の指定がありますのでご確認ください。
- 軍手・ゴム手袋: 腐敗物や危険物から手を守るため、軍手の下にゴム手袋をすると衛生的です。ゴミ屋敷化が進行していると、細菌の温床になっていることもあります。そんな中でケガをしたら、感染症にかかってしまう可能性が高いです。
- マスク(防塵・活性炭入り): ホコリやカビ、粉塵、悪臭を吸い込まないようにマスクを着用することも大切です。
- 殺虫剤: ゴキブリなどの害虫に遭遇した場合に備えて手元に置きます。
- 汚れてもいい服・靴: 液体汚れが付着しても良い服装で行います。サンダルは危険なので、底の厚い靴を履きましょう。
- ダンボール・ガムテープ: 割れ物や、処分を迷うものを一時保管するために使います。刃物や割れ物等が出てきたら、ガムテープや新聞紙でくるむなどして、作業を行う人がケガをしないように安全に処理しましょう。
STEP 2:片付ける「順番」を決める(玄関から奥へ)
多くの人がやりがちな失敗は、「一番汚れているリビング」や「奥の部屋」から手を付けてしまうことです。
正解は「玄関」→「廊下」→「手前の部屋」の順です。
ゴミを外に運び出すための通路を確保しないと、作業が進みません。まずは玄関と廊下を完全にクリアにします。
そしてあちこち手を出さず、「今日はこの部屋」と決めて一点集中で片付けます。達成感を得やすく、モチベーションを維持できます。
STEP 3:ゴミの分別と袋詰めのコツ
目の前のゴミの山を見ると途方に暮れてしまいますが、以下の手順で「体積を減らす」ことを意識してください。
明らかにゴミとわかる「大きなもの」から捨てる
コンビニ弁当の空き容器、ペットボトル、空き缶など、判断に迷わない大きなゴミから袋に詰めます。これだけで部屋の容積がグッと減り、床が見えてきます。
「燃えるゴミ」に集中する
細かい分別は後回しにして、まずは圧倒的に量が多い「燃えるゴミ」を減らします。
害虫駆除から始める
生ゴミが多い場合は、必ずと言っていいほど害虫が潜んでいます。ゴキブリやハエなどの害虫が出てくるたびに駆除するのでは、なかなか片づけ自体が進まないので、まず最初に害虫駆除から始めるのもおすすめです。
この場合は、ゴミ屋敷の片づけを本格的に始める前日に、霧状の殺虫剤で部屋中の害虫を一斉に駆除します。それだけで小型の害虫の大半を駆除でき、大型の害虫もかなり弱ります。
液体・スプレー缶に注意
中身の入ったペットボトルやスプレー缶は、そのまま捨てられません。これらは別の箱にまとめておき、後で処理します(ここで時間を取られると作業が止まるため)。
「迷ったら保留」箱を作る
捨てるか迷うものが出てきたら、悩まずに「保留箱(ダンボール)」へ放り込みます。判断は全ての掃除が終わってからでOKです。
STEP 4:ゴミの処分・搬出
袋詰めした大量のゴミをどう処理するかが、最後の難関です。
自治体の収集日に出す
一度に大量(5袋以上など)に出すと回収されない場合や、近隣トラブルになる場合があります。数回に分けて少しずつ出しましょう。
多くの自治体では、不燃ゴミの回収日が不定期です。ゴミ屋敷の片づけのような特殊な場合でなくても、不燃ゴミが大量に出る際には回収されるまで待たなければならないことがあります。
粗大ゴミの回収となると、数週間~1ヶ月ほど待たなければならないこともあります。粗大ゴミの内容によっては回収してもらうための料金も必要ですので、自分が住んでいる自治体の粗大ゴミ受付センターに電話して確認しておきましょう。
クリーンセンター(焼却場)へ持ち込む
車が使える場合は、地域のクリーンセンターへ直接持ち込むのが最も手っ取り早く、安価です(※事前の申し込みが必要な場合があります)。
STEP 5:清掃
衛生面に留意することがゴミ屋敷の片づけにおいては重要です。
目に見えるゴミが片付いたら、そこで安堵してしまうことなく、掃除機や雑巾などの一般的な道具で清掃作業を続けてください。
ゴミ屋敷だった部屋は、床や壁などにシミが広がり、頑固な汚れが染みついていますので、ちょっとやそっとの清掃では落としきれません。
これらの清掃作業も、一般家庭で行うような用具ではなく、モップがけや強力な洗剤などを使用して、徹底的な清掃を行ってください。
大変な作業ですが、ここで念入りに掃除をしないとゴミ屋敷を片付けることはできません。最後のがんばりで仕上げの清掃を行いましょう。
【重要】絶対に無理はしないでください
この手順を進めてみて、もし以下のような状況になったら、すぐに作業を中断してください。
- 半日作業しても、床の見える範囲がほとんど変わらない。
- 体調が悪くなってきた(ホコリや悪臭による影響)。
- 精神的に辛くなり、動けなくなってしまった。
これらは「自力の限界」を超えているサインです。無理に続ければ健康を害する恐れがあります。その際は、私たちのような専門業者に「残り」を任せることを検討してください。
ゴミ屋敷を片付ける様々なポイントとは?

ゴミ屋敷の片付けをスムーズに進めるためには、いくつかのポイントがあります。
このポイントを押さえながら掃除をすることをおすすめします。
残すものを決める
ゴミ屋敷をスムーズに片づけるときには、目についたゴミから順番に片付けるのではなく、まず捨てずに残すものを決めてください。
ゴミ屋敷を片付ける人が陥りやすい落とし穴があります。
それは、目の前にあるものを全部捨ててしまいたくなったり、あるいは逆に、全部が必要で捨てられないもののように見えたりすることです。
本当に必要なものまで捨ててしまったり、不要なものを取っておいたりしないように、この感情に惑わされないように、これだけは絶対に残すべきものを先に決めてから片づけることがおすすめです。
たとえば家電や家具一式、通帳やクレジットカードなどの財産関係など、今後も絶対に必要な物は、この観点から、あらかじめまとめておきましょう。
あとは、「要らないもの」「捨てるもの」「捨てるかどうか迷っているもの」という3種類に分け、メモに残しておけば、片付けがグッとやりやすくなります。
「残しておくもの」を決めることで、余計なことに悩むことがなくなるので、片付けのスピードが格段に早くなります。
片付ける部屋の優先順位を決める
ゴミ屋敷の片付けの効率性を下げることになるのが、あまりにたくさんのゴミが散乱しているために、どこから掃除すべきか分からなくなり、とりあえず近くから片付けはじめてしまうことです。
手当たり次第にゴミを片付けていたのでは、いくら片付けていても目に見える片付けの成果は表れないでしょう。成果がなかなか出ないと、次第に、途方もない労力が必要という思いが強まります。
疲れも溜まって正常な判断が徐々にできなくなり、やる気も失われていくでしょう。
そういったことを防ぐために、片付ける部屋の優先順位を決めましょう。
そんなとき、先に片付けるべき場所は、玄関、トイレ、お風呂、キッチン等の水回りです。 自分がいつもいる部屋から始めるのでなく、すべての動線にもなる「玄関」から先に片付けることをお勧めします。
玄関は、いうまでもなく、そこに住む人の出入り口です。ゴミ屋敷を片付けている最中に入り口をふさいでしまう可能性があります。
換気口にもなる玄関から先に片づけておくと、出入りがスムーズになるだけでなく、まとめたゴミを次々と捨てるのにも邪魔になりません。
また、水回りを優先することには、水道が使えるようにするという意味があります。
水回りはゴミ屋敷を掃除する上で重要な場所です。掃除中に水が使えるのと使えないのとでは雲泥の差があるため、よほどの理由がない限り優先的に片づけるのが得策です。
今立っている周辺から片付ける
次に、部屋の中でどこから片づけはじめればいいか迷った場合は、まず自分が今立っている周辺、特に足の踏み場になる床を見えるようにしましょう。
文字通り足の踏み場がない状態だと、ゴミを踏んで移動しなければならないということです。 気持ちのいいものではありませんよね。
立っている床が見えてくるだけでも片付けた実感を得られるので、「足の踏み場」をだんだん拡大していくようにゴミを片付けるのがおすすめです。
このとき、クローゼットやキャビネットなどに行き当たっても、その中はまだ開けないでください。
これは棚や引き出しの中を見てしまうと、そこで新たな取捨選択を迫られることになるからです。
「足の踏み場」を増やしていたのに、引き出しの中身の片づけを始めてしまったら、所期の目的達成が中断され、せっかくのやる気がそがれてしまうことになります。
まずは床周辺の掃除に集中して棚などの掃除は後回しにしましょう。
売るものは売る
当然、不要なものは全部捨てるのですが、まだ使えるのに捨てるのはもったいないと思う物が出てくるかもしれません。「これはまだ捨てられない」と思ってしまうと、ゴミ屋敷の片付けになりません。
そういうときは、売れそうなものは売ることにしてください。
ネットオークションやリサイクルショップなど、「まだ使える不要物」を売る場所はたくさんあります。ただしネットオークションはどうしても売れるまでに時間がかかりますので、すぐに持っていけるリサイクルショップを利用するのがおすすめです。
店舗によって買い取り価格には差がありますので、余裕があれば、どのお店が高く買い取ってくれるかを比較しましょう。二束三文にしかならなかったとしても、本来捨ててしまうものが少しでもお金になるのですから、一石二鳥です。
ただし、リサイクルショップに売りにいくのは、片づけの作業が大方終わってからにしましょう。
片づけを始めたばかりなのに、売れる物が出てきたというのでリサイクルショップに行っていては、ちっとも片づけが進みませんし、そのうちやる気も薄まってしまいます。とりあえず売れそうなものは段ボールにまとめておいておくようにしてみてください!
大きいものから片付ける
ゴミ屋敷を効率良く片付けるには、小さなゴミより、大きなものから片づけていくのがおすすめです。
たとえば家具や家電、布団のように、すぐ目につく大きなものは、捨てるかどうかを判断しやすいと思います。そして、それらが片付くと、一気に片付けが進行した感覚を味わうことができます。
大きなものから片付けていき、だんだん小さいものに移っていくと、効率的にゴミ屋敷を片付けられるでしょう。
大きなものを捨てる際には、それを搬出する経路を確保しなければなりません。周辺にあるゴミも一緒に片づけていきましょう。
その部屋が片付くまで他の部屋に手を付けない
ゴミ屋敷がなかなか片付かないときは、ひとつの部屋を集中して片づけるのではなく、あちこちの部屋のゴミに手を付けていないかを振り返ってみてください。
複数の部屋を同時に片付けていると、それらの部屋を移動しているだけでもゴミが散乱していきます。
一見するとゴミを片付けているように見えて、実は何も片付いていない、ということもあります。
他の部屋に目移りしないように、ひとつの部屋を完璧にきれいにすることを目指して、集中しましょう。
ゴミ屋敷が生まれてしまう原因とは?

ゴミ屋敷になってしまう原因は、そこに住む人により様々です。
どんな原因でゴミ屋敷になってしまうのか、改めて考えてみましょう。
次々に物を買ってきてしまう

「ゴミ屋敷」という忌まわしい状態は、基本的に物で溢れ返っている状態を指します。
そんなことになってしまった背景には、そこに住む人が、あれもこれもと欲しいものを次々に買ってしまう習癖をもっている場合があります。
もちろん、物を買うこと自体は決して悪いことではありません。
ただし、それはあくまでも、きちんと家の中が整理整頓されていればの話です。
買ってきたものはその都度、整理整頓してしまうべき場所があるはずです。欲しいものを際限なく買ってしまう人は、それができずに、また新たに欲しい物を買ってきてしまうので、ゴミが散乱する状態になってしまうのです。
いうまでもなく、部屋の広さには限りがありますから、部屋のスペースを圧迫するほど物を買い続けるようなことを慎むか、物を買ったら、その代わりに何か要らないものを処分するようにしなければなりません。
もったいなくて捨てられない
ゴミ屋敷を作り出してしまう人に多い特徴は、物を捨てようとしても、もったいなくて捨てられないと考えてしまうことです。
実際、ゴミ屋敷のゴミの中には、まだ使えるものも混じっています。
しかし、もったいない、まだ使えるからといって保管していても、それを本当に使う時は、おそらく来ないのではないでしょうか。
いくらまだ使えるからと思って保管していても、結局使わずに長期間放置しているのであれば、それはゴミと同じことになります。
いつまでも、もったいないからといって処分できないままでいると、あっという間に、家はゴミ屋敷になってしまうでしょう。
どうしてもやる気が起きない
以前は普通に整理整頓ができていたのに、あるときからだんだんとゴミが溜まる一方になってしまった……
ゴミ屋敷の住人には、そういう人もいます。
いつの間にか部屋を片付けるやる気が起きなくなってしまったことで、ゴミ屋敷化してしまうのです。
これは決してその人が特殊なわけではなく、誰にでも起こり得ることです。
ゴミを片付けようという気をなくしてしまうと、「このままではゴミ屋敷になってしまう」ことが分かっていても、ますます片付けることができなくなってしまいます。
なんとかしてやる気を起こすきっかけをつかめればその悪循環から脱することができますが、いつまでたってもやる気が起きない場合は、次項で説明するように、何らかの精神疾患が原因である可能性もあります。その場合は、いくら周りの人が片づけを無理強いしても、逆効果になってしまう可能性が高いのです。
何かしらの精神疾患にかかっている

何らかの精神疾患が原因で、ゴミ屋敷になってしまうことがあります。
具体的には、溜め込み病、躁うつ病、認知症やアルツハイマー、ADHD、セルフネグレクト、買い物依存症、自閉症スペクトラム障害、統合失調症など様々な精神疾患があります。
上で紹介した「次々に物を買ってきてしまう」というのも、その人が買い物依存症である可能性もあります。
このような精神疾患は専門家による治療が必要であり、すぐに治癒しないこともあります。片付けを強要されるとますます悪化して片付けられなくなったり、体調がおかしくなってしまうこともあります。
片づけたくても片付けられない苦しみは、本人が一番よく自覚しています。
本人に任せず、周りの人が一緒にゴミ屋敷を片付けたり、精神疾患の治療を受けるように促すことが、ゴミ屋敷の問題を解決するための早道になるでしょう。
失敗しない!信頼できる片付け業者の選び方 5つのポイント

「ゴミ屋敷 片付け」で検索すると、非常に多くの業者がヒットします。しかし、中には作業後に当初の見積もりの倍以上の金額を請求したり、回収したゴミを不法投棄したりする悪質な業者も存在します。
後悔しないために、業者選びでは以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。
ポイント1:必要な「許可証」を持っているか
家庭から出るゴミを処分したり、不用品を買い取ったりするには、法律で定められた許可が必要です。
- 古物商許可: 家電や家具などを「買取」するために必要な許可です。これがない業者は買取ができません。
- 一般廃棄物収集運搬業許可(または提携): 家庭ごみを運搬するための許可です。業者が自社で運ぶ場合はこの許可が必須です。許可を持たない場合は、自治体の許可を持つ業者と提携して処分を行っているかを確認してください。※注意:「産業廃棄物収集運搬業許可」だけでは、家庭のゴミ(一般廃棄物)は扱えません。これを提示してくる業者は要注意です。
ポイント2:必ず「訪問見積もり」をしてくれるか
ゴミ屋敷の片付けにおいて、電話やメールだけで正確な見積もりを出すことは不可能です。ゴミの量、質(分別が必要か)、搬出経路の状況によって費用は大きく変わるからです。「電話で5万円と言われたのに、当日来てみたら30万円請求された」というトラブルを避けるためにも、必ず現地に来て見積もりをしてくれる業者を選びましょう。
ポイント3:見積書が明確で「追加料金なし」と明記されているか
見積書をもらったら、総額だけでなく内訳を確認してください。「作業一式」としか書かれていない場合は危険です。
- 人件費、車両費、処分費などが細かく記載されているか?
- 「見積もり後の追加料金は一切かかりません」という約束(または記載)があるか?
この2点がクリアになっている業者であれば、不当な追加請求の心配はありません。
ポイント4:豊富な「作業実績」が公開されているか
ホームページに、実際の「ビフォーアフター写真」や「作業事例」が豊富に掲載されているか確認しましょう。
実績が多い業者は、ゴミ屋敷特有のノウハウ(効率的な分別や近隣への配慮など)を持っています。また、写真の雰囲気から、スタッフの対応や作業の丁寧さを推測することもできます。
ポイント5:相見積もり(あいみつ)を嫌がらないか
1社だけで決めるのが不安な場合は、2〜3社から見積もりを取る「相見積もり」をおすすめします。
優良な業者は、自社の価格とサービスに自信があるため、相見積もりを嫌がりません。逆に、「今すぐ決めないと高くなる」などと契約を急かしてくる業者は、悪徳業者の可能性が高いため避けたほうが無難です。
スイーパーズはここが違います
私たちスイーパーズは、お客様に安心してご利用いただくため、「完全無料の訪問見積もり」と「追加料金ゼロ」をお約束しています。ゴミ屋敷清掃のプロフェッショナルとして、秘密厳守でスピーディーに解決いたします。他社様との相見積もりも歓迎ですので、まずはお気軽にご相談ください。
無理せず誰かと一緒に片付けよう!

ゴミ屋敷がひとりで片づけられるレベルなら、それはまだ幸運な部類と言えます。
ゴミの量がかなり多かったり、害虫が発生していたりして、ゴミ屋敷化が深刻なレベルまで進んでしまっている場合は、誰かに頼んで一緒に片づけることがどうしても必要になります。
複数の人手でゴミ屋敷を片づければ、ひとりで片づけるよりずっと効率的に進められますし、誰かと一緒に作業する安心感、モチベーションの維持という効果も得られます。
ゴミ屋敷の片づけは簡単ではありません。基本的に長い時間と体力を必要としますので、この記事で紹介したポイントを押さえて最後までがんばりましょう。
そして、ひとりでは片づけられないと思ったら、迷わずに専門業者に相談してください。
特殊清掃・遺品整理・災害復旧などを専門とするプロ集団、それが私たち「スイーパーズ」です。
様々な現場で培った知識と技術を生かしたサービスで、どのような状態の現場でも諦めることなく原状回復させます。
お気軽にスイーパーズまでご相談ください。

2025.12.24




